子育て通信 #153

雪の思い出

雪かき??

 今年の冬はなんと寒いことでしょうか。「○○年ぶりの寒さ」「○○年ぶりの大雪」と言われ、その言葉を聞くだけで震えます。
 1月22日(月)から翌早朝にかけて降った雪は20cmくらい積もり、雪かきも大変でした。
 腰痛で寝込んでしまった私は、ただただ雪を見て、何もできずにおりました。私は雪かきが大好きですから、気持ちは雪かきの道具に向かっていましたが、腰が言うことを聞 きませんでした。
 教会のメンバーが26、27日に雪かきに来てくださいましたが、すでにカチカチで、雪というより氷、いや岩でした。ハンマーやバール、ノコギリ、電動ドリルなども使っ て岩を割るというような感じでした。

雪を喜ぶ

 大阪にいた時、雪かきをしたことがありますが、本当にわずかな回数でした。一度、数㎝積もってビックリしたことがあるくらいです。
 小学2年生の時だったと思いますが、5~10㎝積もったことがありました。朝起きると一面真っ白で、子どもの私達は大喜び!真っ先にしたのは雪だるま作りでした。そして 、学校に行くとグランドが見事に真っ白です。足跡を付けるのがもったいないのですが、誰も踏んでいないところを踏んで自分の足跡を付けるのが快感でした。そして、家でつく っていたのとは違って大きな雪だるまを作り始めました。始業のチャイムが何とも腹立たしい気持ちでした。

雪合戦

 教室で担任の先生を待っていると、先生がいつもより少し遅く入って来られて「さあ、皆さん、運動場に出ましょう。今日の1時間目は1年生から6年生まで全員で雪合戦で す」と言われたので、全てのクラスから歓声が上がりました。「雪合戦」という言葉は知っていましたが、実際にやったことはないので、とにかく嬉しくてたまらないのです。

 運動場に出るとあっという間に1時間が過ぎてしまうほどに楽しい雪合戦でした。当てられるのは嫌でしたが、当ててやった時の嬉しさは格別でした。
 一日が終わって帰ろうとすると、6年生が作った高さ2mほどの雪だるまができていました。
 家に帰っても、友だちと庭で雪合戦をし始めました。この日は手が赤くなり、服はびしょびしょ状態でした。でも、そんなこと、子どもって全く気にしないのですね。面白か った思い出だけしか残っていないです。

 翌日はもう道も庭もグランドもドロドロでした。
 私の小学2年生というのは55年も前のことですから、舗装道路は主要道路だけでしたので、学校への道はほとんどまだ土の道でした。あの白く美しかった道が、一日でこん なにも無残な姿になるのかと・・・
 それでも、まだ雪合戦したがる子ども達がいて、泥混じりの雪でやっている子ども達がいました。
 それから長いこと雪が積もるというのは無かった気がします。

雪に足をとられ

 雪の白さに再び感動したのは大学生の時です。大学は滋賀県でしたので、冬は毎年雪が積もりました。と、言っても大津市石山というところで京都に近いので、滋賀県でも雪 は少ないところです。
 1年生の冬、いつも通りの靴で出かけたのが大失敗でした。電車が京都に着くと周り一面白くなっています。トンネルを抜け、山科に入るとかなり白い景色になっていました 。さらにトンネルを抜け、大津に来るともう真っ白けです。
 「しまった! こんな靴では学校に行けないかも?」と心配になり、石山の駅を降りると案の定30㎝くらいの雪です。いつもはここから4㎞くらい歩いて大学に行っていま したが、その時はさすがにバスにしました。バスを降りてからが大変でした。何しろ田舎の大学。バス停から大学の正門までどこが道で、どこが溝なのかわからない状態です。田 んぼもみんな同じ雪だけの景色です。みんなで恐る恐る歩き、数百mを行くのです。足がスッポリ雪の中です。
 正門から校舎まで緩い坂ですが、何と数名の先輩がスキーをしていました。45年前のことです。

 もっと面白いのは、大学の校舎は私たちが卒業して新築されたので、私たちがいた頃はめちゃくちゃ古い校舎でした。窓を全部閉めきっても雪が教室に入ってくるのです。思 わず笑いましたね。
 いつもは教室の後ろの方に座る学生達が、ストーブのある前の方に来ていました。先生も学生もコートを着ての授業です。今思うと懐かしい思い出です。

スキーが嫌いになった日

 そして、3月の春休みにスキー合宿がありました。私は生まれて初めてスキーをするので楽しみでした(が、実はこの合宿でスキーが嫌いになったのです)。
 夜行列車で新潟県の外狩スキー場に行きました。初めて雪の上でスキーを履いた時は勝手に滑っていくので、こんなにもよく滑るんだと驚きました。
 最初はボーゲンを教えてもらって楽しく滑り出したのですが、問題はここからです。私の属したグループ6名にスキー部の方(私の研究室の先輩)が指導者として着いてくれ たのですが、この先輩、去年初めてスキーをしたばかりで、教えることをよく知らない上に、自分が滑りたくて溜まらないわがままな人だったのです。
 そこで、他のグループがまだまだ初心者のゲレンデでゆっくり練習しているうちに私たち6名をリフトで上に連れて行ってしまったのです。
 そこは一人ずつしか滑って降りれないような狭い、しかも急な坂で、先輩はサーッと一人先に行ってしまったのです。100m程先で「みんな、来い!」って言うのです。6 名が「えーーー!!」「こわー!」と。でもしかたないですから、教わったボーゲンで滑り出すのですが、思わぬスピードが出て恐い恐い!
 次々行きましたが、全員転びまくりです。転んだまま先輩のところに辿り着いた感じでした。そして、やっと安心できるゲレンデに来た時はどれ程ホッとしたことでしょう。

 2日目は最初からリフトで上に行きました。他のグループはまだ下で練習しているのに・・・。この日、2名が肩の脱臼と足の骨折。4名になり、3日目にまた二人が軽い負 傷。転びまくった私はそれでも怪我はありませんでした。

 4日目(最終日)は少し吹雪きました。先輩が連れて行ったのは山スキーでした。細い道のようなところを行き、やがて段々下に行くに従って開けていくのですが、しばらく 行くと吹雪いてきて前の人も後ろの人も見えなくなってしまったのです。そして、新雪の壁のような雪の中へ突っ込んでしまいました。そうしたら、横に、前の人がやはり突っ込 んでいたのです。後から来た人もまた突っ込んできました。とにかく見えないのです。何とかみんなで抜け出して、どこに向かえば良いのか恐る恐る道を探しました。こんな事、 今の時代だったら大問題でしょうね。
 やっと、麓に着いた時には、喉の渇きとお腹が空いていることに気がつきました。この山に行かなかった人達は楽しそうに滑っていました。

雪の美しさ

 私は大学に入る直前にクリスチャンになり、教会に通い始めていましたので、「神様!」と祈ることを覚えていました。ですから、このスキーの間にどれ程祈ったことでしょ う。今思えば笑ってしまいますが。
 私のグループでは6名中4名が負傷してしまったので、2人だけで4日目の難コースを行ったのですが、新学年が始まってしばらく、その先輩の無謀さは話題になっていまし た。お陰で私はスキーが嫌いになっていましたから。

 私はその時、教えることの難しさと大事さを覚えたのです。教える人がいくら好きで楽しくても、教えられる人の身にならなければならないことです。独りよがりの教育は勉 強嫌いを引き起こします。

 ただ、スキー合宿は自然のすごさ、雪の美しさを教えてもらった点では喜んでいます。「どうして、こんなにも真っ白なものがあるのだろう?」と、つくづく創造主である神 様の素晴らしさを感じました。絵の具の白も灰色に見えてしまうほどの白さ。改めて、「神はいる!」と、理屈抜きにそう思えました。

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