
人々が押し寄せて来た
2025/6/29 礼拝説教
【テーマ】 イエスは神の子
【説教題】 「人々が押し寄せて来た」
【聖書箇所】 マルコ3:7-12
【説教者】藤井敬朗牧師
3:7 それから、イエスは弟子たちとともに湖の方に退かれた。すると、ガリラヤから出て来た非常に大勢の人々がついて来た。また、ユダヤから、
3:8 エルサレムから、イドマヤから、ヨルダンの川向こうや、ツロ、シドンのあたりからも、非常に大勢の人々が、イエスが行っておられることを聞いて、みもとにやって来た。
3:9 イエスは、群衆が押し寄せて来ないように、ご自分のために小舟を用意しておくよう、弟子たちに言われた。
3:10 イエスが多くの人を癒やされたので、病気に悩む人たちがみな、イエスにさわろうとして、みもとに押し寄せて来たのである。
3:11 汚れた霊どもは、イエスを見るたびに御前にひれ伏して「あなたは神の子です」と叫んだ。
3:12 イエスはご自分のことを知らせないよう、彼らを厳しく戒められた。
マルコ3:7-12
○ イエスがガリラヤ湖の方に退かれると多くの人がイエスの元に来たそうです。 すると、ガリラヤから出て来た非常に大勢の人々がついて来た。また、ユダヤから、エルサレムから、イドマヤから、ヨルダンの川向こうや、ツロ、シドンのあたりからも、非常に大勢の人々が、イエスが行っておられることを聞いて、みもとにやって来た。 とあります。相当の範囲から人々が集まってきたようです。
イエスの周りに人々が集まった
何を求めて集まったのか?
1.イエスの回りにたくさんの人が集まってきました。まるでリバイバル状態です。私たちはたくさんの人が集まるとリバイバルだと思いやすいのではないでしょうか。しかし、ここでは人々が罪の悔い改めをしたのではありません。神へ回帰したのでもありません。つまり、リバイバルではないのです。
2.群衆が押し寄せた理由は、イエスご自身を求めたのではなく、そのわざを求めてきたのです。時として相手が有名人だからとか、金持ちだからとその人に着いて行く人がいます。その人自身ではなく、その人に付随するものを求めやすいのです。果たして、私たちはイエスご自身を求めているでしょうか。それとも、イエスからの祝福だけを求めているのでしょうか?
それでもイエスは癒された
1.イエスはそういう中でも癒しを求めてきた多くの人々を癒されました。求め方に問題があったとしても、十分な知識を持ち合わせていない人に「求め方が間違っている」など厳しいことは言われませんでした。イエスは苦しんでいる人たちを放っておけないのです。彼らを癒されました。
2.私たちもたとえ正しい求め方ができていなかったとしても、イエスは私たちにすばらしいことをして下さいます。イエスに対して、神に対して、正しい知識がなければ正しい求めもできませんが、初めは仕方のないことです。でも、イエスを正しく知ることは大事なことです。イエスを知る努力はし続けたいものです。
イエスのところに悪霊も来た
悪霊も正しいことを語る、が!
1.一方この大勢の人が集まっているところに悪霊もいました。悪霊は 「あなたは神の子です」 と正しいことを語ります。群衆よりも悪霊の方が正しい知識を持っていたと言えます。では、正しいことを言ったから「正しい告白」なのでしょうか? 悪霊は信仰によって告白なんかしません。自分たちを地獄に陥れる力をお持ちのイエスに対して命乞いしているのです。
2.悪霊は決してうそばかり語るのではありません。正しいことも言いますが、それは善意から言うのではありません。異端はすべて間違ったことを教えているのではありません。すべて間違っていたら、異端ではなく、全く違う宗教です。異端は一部、それも最も大切な部分を変えて教えるので問題なのです。
知識が人を救うわけではない
1.知識がないと確かに何を信じて良いのかもわかりません。ですから知識は大切です。しかし、知識が救うのではありません。知識が救うのなら、悪霊は正しい知識も持っていたのですから救われることになります。しかし、悪霊は絶対に救われません。
2.知識は正しく活用してこそ意味を持ちます。悪霊はイエスを知っていてもその知識を正しく用いません。イエスを信じようとする人を惑わすために用いようとするのです。ですから、一見正しそうに見えるところに悪魔の悪知恵があるのです。本当に霊を見分ける力の必要を感じますね。
イエスのところにあなたは行きますか?
イエスを愛そう
1.群衆はイエスご自身より、イエスのわざを求めてやってきたのです。イエスご自身を愛しているのではなさそうです。大事なのはイエスご自身を愛することです。これは悪霊には絶対できないことです。イエスは私たちを愛しておられます。この愛を知ることで私たちもイエスを愛することができるのです。悪霊にはできません。
2.イエスは人々と人格的な出会いを求めておられるのです。ところが、群衆は人格的な交わりよりも癒しを求めてきました。仕方のないことです。イエスがどういう救い主なのかまだわかっていませんから。私たちには聖書がありますから、イエスを正しく知ることができるのです。そして聖霊なる神が働いてくださるのですから、正しい判断、決断もできるのです。
イエスを伝えよう
1.イエスはたくさん人が集まって来るとか、言っていることが正しいとかいうことよりも、私たちの心を見ておられます。知識はまだまだ足りなくても、私たちのイエスに対する気持ちを大事にしておられます。そして、イエスの愛を受け入れてほしいと願っておられるのです。
2.イエスはご自身が罪からの救い主であることを人々に教えようとされるのですが、なかなか大変な話です。ですから悪霊にはイエスに関して何も話さないように言われます。反対に、弟子たちがしっかりイエスによる救いを語ることができるように準備されています。イエスは私たちにも、弟子たちと同じく、イエスを正しく、愛をもって伝える人になることを願っておられます。
● 5月11日にトラクト配布をしていただきました。私たちが愛するイエスを一人でも多くの方に知ってほしいからです。今日のテキストのように人々の方から集まってきてくれるなら楽ですが、なかなか集まってくれない現代日本の宣教事情です。トラクトは現在も有効な伝道手段です。愛をもって配布してくださって感謝です。
★ 意識してイエスを愛そうとしても難しいかも知れません。しかし、正しい知識とイエスの愛が、聖霊によってイエスを愛することができるようにしてくれます。悪霊が 「あなたは神の子です」 と愛も無く言いましたが、私たちはイエスを愛して 「あなたは神の子です」 と言えます。そして、イエスを伝えていきたいですね。
Posted by shinnakano
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