スカッと喜んだクリスマス

子育て通信

最初のクリスマスは?

 12月、街はクリスマス色一色になっています。この時期、私はいつもこうしたクリスマス商戦の様子を見ながら、世界最初のクリスマスはどんなものだったのだろうと想像するのです。

 先日、生後1ヶ月の男の赤ちゃんが教会に連れてこられました。かわいらしくて、かわいらしくてたまらなかったです。しかも、きれいな目でこちらを見つめてくれたので、もうメロメロです。
 イエスが誕生した時、ヨセフとマリヤはもちろん、最初に会いに来た羊飼い達も赤ちゃんイエスを見た時メロメロだったのではないでしょうか。

聖書には・・・

 羊飼い達のいた場所は現代の街のようにきらびやかなイルミネーションなんかありません。その代わり、空を見上げると現代の日本では見ることのできない美しい星空でした。街に流れるクリスマスソングなどのない、シーンと静まりかえった中に虫の声が響き、うっすら流れる風の音、そして、夜行性の動物の遠吠え。羊飼いはこの夜行性の危ない動物から羊を守りつつ、たき火をして交替で眠りながら羊を見守っていたと思うのです。
 そんな時、街のイルミネーションをはるかに超えるまばゆい光が彼らを照らしました。羊たちも目を覚まし、うろたえ、鳴き始めたのではないでしょうか。その光は天使の現れでした。

ルカの福音書2:9-18

 すると、主の使いが彼らのところに来て、主の栄光が周りを照らしたので、彼らは非常に恐れた。
 御使いは彼らに言った。「恐れることはありません。見なさい。私は、この民全体に与えられる、大きな喜びを告げ知らせます。
 今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。
 あなたがたは、布にくるまって飼葉桶に寝ているみどりごを見つけます。それが、あなたがたのためのしるしです。」
 すると突然、その御使いと一緒におびただしい数の天の軍勢が現れて、神を賛美した。
  「いと高き所で、栄光が神にあるように。地の上で、平和がみこころにかなう人々にあるように。」
 御使いたちが彼らから離れて天に帰ったとき、羊飼いたちは話し合った。「さあ、ベツレヘムまで行って、主が私たちに知らせてくださったこの出来事を見届けて来よう。」
 そして急いで行って、マリアとヨセフと、飼葉桶に寝ているみどりごを捜し当てた。
 それを目にして羊飼いたちは、この幼子について自分たちに告げられたことを知らせた。
 聞いた人たちはみな、羊飼いたちが話したことに驚いた。

ルカの福音書 2:9-18

 これが聖書に書かれている最初のクリスマスのお話です。
 貧しい生活を強いられ、学もなく、毎日羊を見守る生活をしている羊飼いにとって人生の中であまりにも大きな出来事が起こったわけです。
 彼らはこのイエスの誕生の後、羊飼いでなくなったわけでもありませんし、金持ちになったわけでもありません。
 しかし、彼らには喜びが満ちたのです。それはとっても大きな神様からのプレゼントでした。

スカッとした喜び

 現代の子ども達は高価なプレゼントをもらっても、喜びがすぐに消えていったり、虚しい心が襲ってきたりして苦しんでいることが多いものです。
 何かわからない嫌な気持ちで気持ちがふさいでいくのです。そのストレスがゲームや薬物、いじめなどに向かって、いつまでもスカッとした喜びを持つことができないでいることが多いのです。

 しかし、神様は羊飼い達がもった不思議なまでの喜びを今も人々に与えることができます。子ども達だってスカッとした喜びを持つことができます。
 喜びが湧き出てくるためには心がよい状態になくてはならないと思います。羊飼い達の喜びは自分たちが金持ちになったとかそういうことではありませんでした。神様への感謝でした。それが喜びをもたらしたのです。

やはり、感謝かな

 こんな話を見つけました。

 コーナーストーン大学では、毎年の感謝祭に、おいしいごちそうを振る舞います。学生たちは、このパーティーが大好きです。去年、学生たちはここであるゲームをしました。感謝していることを3秒以内に告げるというゲームです。誰かと同じことを言ったり、時間切れになったりすると、そこから抜けなければなりません。
 試験やレポートの締め切り、大学生活の規則や制約など、不平を言いたいことはあるでしょう。しかし、彼らは感謝することを選びました。そして思うのですが、感謝した学生たちはゲームの後、いい気分だったのではないでしょうか。文句を言い合うゲームなら、そうはいかなかったでしょう。

デイリーブレッド 2016/10/14

 感謝を語り合うと気持ちは良い方向に変わります。

相手を見て

 ただ、その感謝が単に「ありがとう」という文字になってしまうと力が薄れます。「ありがとう」はその相手に対して語られる時、感謝の力があるのです。相手を見ないで「ありがとう」と言う子どもを時々見ます。親から「『ありがとう』と言いなさい」と強制されて言わされてきた子ども達です。

 羊飼い達は、イエスを見に行ったのです。そして、スカッとした喜びに満たされました。イエス様のところに行くことって凄く大事だと思うのです。
 今は目には見えないイエス様ですから、私たちの心の目をイエス様に向ける必要があります。私たちは礼拝がその時だと思っています。
 クリスマスの礼拝、皆さんと一緒にイエス様を見て心から「ありがとう」と言いたいですね。

子育て通信

Posted by shinnakano