アカンと同じ罪を犯していないか？

礼拝メッセージ

2023／3／12 礼拝説教
【テーマ】　　聖絶
【説教題】　「アカンと同じ罪を犯していないか？」
【聖書箇所】　ヨシュア記７章

7:1 しかし、イスラエルの子らは聖絶の物のことで主の信頼を裏切った。ユダ部族のゼラフの子ザブディの子であるカルミの子アカンが、聖絶の物の一部を取った。それで、【主】の怒りがイスラエルの子らに向かって燃え上がった。

7:10 【主】はヨシュアに告げられた。「立て。なぜ、あなたはひれ伏しているのか。
7:11 イスラエルは罪ある者となった。彼らはわたしが命じたわたしの契約を破った。聖絶の物の一部を取り、盗み、欺いて、それを自分のものの中に入れることまでした。
7:12 だから、イスラエルの子らは敵の前に立つことができず、敵の前に背を見せたのだ。彼らが聖絶の者となったからである。あなたがたの中から、その聖絶の物を滅ぼし尽くしてしまわないなら、わたしはもはやあなたがたとともにはいない。
7:13 立て。民を聖別せよ。そしてこう言え。あなたがたは、明日のために自らを聖別しなさい。イスラエルの神、【主】がこう告げられるからだ。『イスラエルよ、あなたの中に聖絶の物がある。あなたがたがその聖絶の物を、あなたがたの中から取り除くまでは、敵の前に立つことができない。

7:18 ザブディの家族を男一人ひとり進み出させると、ユダ部族のゼラフの子ザブディの子カルミの子のアカンが、くじで取り分けられた。

7:25 ヨシュアは言った。「なぜ、おまえは私たちにわざわいをもたらしたのか。【主】は今日、おまえにわざわいをもたらされる。」全イスラエルは彼を石で打ち殺し、彼の所有物を火で焼き、それらに石を投げつけた。
7:26 人々はアカンの上に石くれの大きな山を積み上げた。今日もそのままである。【主】は燃える怒りを収められた。それで、その場所の名はアコルの谷と呼ばれた。今日もそうである。

ヨシュア記７章

○　今日の登場人物「アカン」は罪を犯すのですが、彼はいったいどんな罪を犯したのでしょうか？　その罪は私達とは関係がないでしょうか？

聖絶の物を自分の物にした

イスラエルが負ける原因

    １．エリコの戦いで見事な勝利を得たイスラエルは続いてアイを撃つことにしました。偵察に行った者は簡単に攻め取れると思ったのですが、いざ戦いに入るとやられてしまったのです。「なぜ、こんなことに？！」不可解な中、神に尋ねると、　彼らはわたしが命じたわたしの契約を破った。聖絶の物の一部を取り、盗み、欺いて、それを自分のものの中に入れることまでした。　と言われました。

    ２．エリコの戦いの時に　6:17 この町とその中にあるすべてのものは【主】のために聖絶せよ。遊女ラハブと、その家にともにいる者たちだけは、みな生かしておけ。彼女は私たちが送った使いたちをかくまってくれたからだ。6:18 あなたがたは聖絶の物には手を出すな。あなたがた自身が聖絶されないようにするため、すなわち、聖絶の物の一部を取ってイスラエルの宿営を聖絶の物とし、これにわざわいをもたらさないようにするためである。6:19 ただし、銀や金、および青銅や鉄の器はすべて【主】のために聖別されたものである。それらは【主】の宝物倉に入れよ。」　と命じられていました。

たとえ少しでも罪は罪

    １．ところが、　7:1 ユダ部族のゼラフの子ザブディの子であるカルミの子アカンが、聖絶の物の一部を取った　のです。そのためにイスラエルは神の祝福を受けることができなくなったのです。

    ２．取ったのは　聖絶の物の一部　だけです。でもそれは盗みであり、罪です。教師時代、万引きをした生徒が何人もいました。その一人が「たった消しゴム一個だけなのに」と言いましたが生活指導の先生は「たった消しゴム一個でも盗みだ！犯罪なんだ！」と彼を怒鳴りつけました。罪の大小はあるのかも知れませんが、罪は罪なのです。

    ３．旧約聖書の預言者の言葉ですが、新約時代の私達はこの御言葉をどのように受け止めるでしょうか。　マラキ3:8 人は、神のものを盗むことができるだろうか。だが、あなたがたはわたしのものを盗んでいる。しかも、あなたがたは言う。『どのようにして、私たちはあなたのものを盗んだでしょうか』と。十分の一と奉納物においてだ。　

目の欲

欲望から始まる罪

    １．アカンは　7:21 私は分捕り物の中に、シンアルの美しい外套一着と、銀二百シェケルと、重さ五十シェケルの金の延べ棒一本があるのを見て欲しくなり、それらを取りました。　と言っています。　見て欲しくなり　なのです。子ども達の万引きも品物を見て欲しくなったり、友だちの持っている物を見て欲しくなったり、テレビやネットで見て欲しくなるのです。

    ２．目は神様が造ってくださったすばらしい器官ですが、罪人である私達はそのすばらしい器官をも自分勝手な思いで使ってしまい人の物が欲しくなってしまったりするのです。十戒に　20:15 盗んではならない。20:17 あなたの隣人の家を欲してはならない。　とあります。欲しがることから盗みも起こります。

私達はみんな罪人

    １．欲しがるのは子どもだけではありません。大人の方が過剰かも知れません。イエスはこう言われました　9:47 もし、あなたの目があなたをつまずかせるなら、それをえぐり出しなさい。両目がそろっていてゲヘナに投げ込まれるより、片目で神の国に入るほうがよいのです。　と。目の欲が罪となりそれが地獄行きの罪となる可能性があるということです。

    ２．私達はみんな罪人であることを自覚しなくてはなりません。自覚していても悔い改めないならそれも意味ありません。今は恵みの時で、悔い改めれば赦され、救われるのです。

聖絶

イスラエルに汚れを持ち込んではならない

    １．新改訳聖書では「聖絶」という特別な言葉が作られましたが、新共同訳聖書では「滅ぼし尽くしてささげるべきこと」と訳されています。口語訳は「奉納物」です。文語訳聖書では「詛（のろ）はれし物」と訳されています。

    ２．これは完全に焼き尽くして無くしてしまわねばならないものです。つまり、神の前に汚れているということで、汚れをイスラエルの中に持ち込むわけにはいかなかったのです。それをアカンは自分の物にしてしまいました。それで神は汚れたアカンを殺すことに決められたのです。

イエスは私達の代わりに聖絶された

    １．全ての人は神の前に汚れており、罪人です。本来誰も神のところには行けません。そこで、イエスが身代わりに聖絶されてくださったのです。神の国に一切の汚れは持ち込めませんから。

    ２．私達はこの地上にある限りは罪を犯してしまいます。しかし、赦されています。よく「私達は罪赦された罪人だ」と言います。もう罪は赦されていますが、だからこそイエスに喜ばれる歩みをしたいのです。

●　ヨハネの福音書8章に出てくる姦淫の現場で捕まえられた女は石打にされそうになりましたが、イエスの言葉で人々は去り、イエスはその女に　8:11 「わたしもあなたにさばきを下さない。行きなさい。これからは、決して罪を犯してはなりません。」　と、言われました。