私達はどこに行くのか?
説教者:藤井師
2024/4/7 召天者記念礼拝説教
【テーマ】 一番平安なところ
【説教題】 「私達はどこに行くのか?」
【聖書箇所】 ヨハネ11:25
イエスは彼女に言われた。「わたしはよみがえりです。いのちです。わたしを信じる者は死んでも生きるのです。
ヨハネ11:25
○ 皆さんにとって一番安心できる場所はどこですか? 今、子どもにも大人にも「居場所」という言葉が言われている時代です。では、皆さん、死後も安心できる場所をお持ちですか?
日本人はあまり「死」を考えないと言います。昔のインドでは日常的に生きるのが苦しく、死を考えるのが日常的だったと言います。そこから古代インド哲学が生まれ、釈迦の説いた原始仏教が誕生したと考えられます。死を考えるということは同時に「生」を考え、より良い「生」を意識するのではないでしょうか。
こうして召天者記念礼拝を持つことは「死」と「生」を考える良い機会となると思います。
Sさんの思い出
1.昨年12月19日に亡くなられたSさんは2022年のクリスマスの日(12/25)の礼拝後、クリスマス飾りの片付けをほぼ終えた時に教会玄関前でお会いしました。少しお話しして、「よろしければお気軽にお出でください」と申し上げたところ、翌週の1月1日(日)の元旦礼拝に出席してくださいました。
2.そこから毎週ほとんど休むことなく、第二礼拝の15分ほど前に来て、初めのうちはやや後ろの席に座られたのですが、だんだん慣れてくると前から3番目の席をだいたいご自分の居場所のようにしておられました。コーヒーをお勧めすると喜んでくださって、それから毎週コーヒーを飲みながら礼拝に備えてくださいました。休まれたときは翌週に前の週報を求められ読んでくださっていました。
3.昨年12月17日(日)の礼拝後、玄関先で私と佳子先生がご挨拶をすると「今までありがとうございました」と言われるものですから、もうこれで来ないということかとドキッとしたのですが、その後、「これからもよろしくお願いいたします」と言ってくださりホッとしたことを思い出します。さらに「お聞きしたいこともありますので」と言って帰られました。「何を聞きたいのだろう?」と思いつつ、今度会うのを楽しみにしておりましたが、クリスマス礼拝を欠席され、その後今年の元旦礼拝にも1月7日、14日の礼拝にも来られなかったので、体調不調を疑ってお手紙と週報をご自宅郵便受けに入れてきました。するとその後、奥様からお電話が教会にあり、Sさんが亡くなられたことを知ったのです。
4.Sさんは亡くなる88才まで現役で弁護士をされていました。礼拝後に時々「説教を聴かれて、いかがですか?」とお聞きすると、「私は証拠のあるものばかりを信じてきたので、なかなか見えないものを信じるという信仰というのがわかりません。しかし、ここ(教会)に来るととても気持ちが落ち着くのです」と言っておられました。
5.表面上は未信者でした。しかし、わかってかわからないでか聖餐式のパンとぶどうジュースを手にされていました。今となっては魂の内側から来る信仰告白ではないかとさえ思えます。賛美をすること、皆さんとお話しすること(年齢関係なく)が嬉しかったそうです。この教会を安心できる居場所と感じてくださったみたいです。
天国に似ている教会
何か落ち着く場所
1.Sさんだけでなく、見えない世界を信じるという「信仰」というのは「なかなかわからない」と言う人は多いと思います。しかし、Sさんが「ここに来ると何か落ち着くんです」と言ってくださったのは何と嬉しいことでしょうか。「信仰」というものを言葉で説明できなくても、Sさんにも何かわかるものがあったということなのです。
2.信仰を持っている者の集まりにはそれがあるのです。つまり、ここには神の臨在があるのです。ここには愛の神がおられ、平安があるということなのです。そういう霊的雰囲気を作り出しているのが神様と皆さん・私達なのです。それをSさんは感じとっておられたのでしょう。
天国とは
1.では、天国とはどのようなところなのでしょうか? 「教会に来ると何か落ち着くんです」と言ってくださった、そのような平安が満ちているところというのでしょうか。もちろんそうですが、天国は永遠の命に満ちているところと言ってよいのではないでしょうか。
2.永遠の命は単に長ーーく生きるだけでなく、完璧な世界です。完璧な世界とは神を礼拝し続ける世界です。賛美に満ちているところでしょう。天国には罪は当然ありませんから、神と何のわだかまりもなく過ごせるところです。イエス・キリストを信じた方はその罪を赦されて、原罪を取り除かれた人です。神と共に永遠を生きることができます。一体、何人の方がこの天国におられるのでしょうか?
聖書が教える大事なこと
知らないことだらけの私達
1.「人は死んだらどうなるのか?」とは昔からの課題です。私はどう思っていたかというと、18才まで私は神の存在を信じていませんでしたし、死後の世界があることも信じていませんでした。人間は死んだら終わりと思っていました。ですから、高校一年生で心臓検診でひっかかって、運動制限され、運動部に入ることも禁止されると、「いつまで生きられるかわからないんだったら、好きなことをして死ねばいい」と思いました。心臓に悪いとわかっていても放課後、勝手に友達と長距離を走っていました。勝手なことをした割には69才の今まで生きているのですから、人生を早まってはいけませんね。
2.「死んだら何もかも無くなる」とか、「別のものになって生まれ変わる(輪廻)とか」人は色々なものを考え出しましたが、人が考えることは人の考えに過ぎず、正しいとは言えません。人間には知らないことがいっぱいあるはずです。銀河系の果ての方にある太陽系に属する地球に住んでいる私たち。宇宙規模で見たら何も知りません。そんな私たちの頭脳でわかる範囲を神は聖書で教えてくださいました。
聖書が教えていること
1.聖書は死後の世界を詳しく教えてはいません。しかし、 ヘブル9:27 そして、人間には、一度死ぬことと死後にさばきを受けることが定まっているように、
と、神の存在と死後の世界があることを教えています。そして、神の場所(天国)は一切の罪・汚れが認められない場所です。そして、神はこの天国に人々を迎えたいということです。
2.しかし、人間は罪人な為に裁かれてしまうのです。そこで、天国に迎え入れるために裁きを免れる道を開いてくださいました。その道がイエス・キリストです。このイエス・キリストという道を通るなら天国に入ることができるというのです。 わたしはよみがえりです。いのちです。わたしを信じる者は死んでも生きるのです。
というイエスの言葉は真実です。
★ 先に召された方々はどこにいらっしゃるのでしょうか。もちろん私達が決めることはできません。 わたしを信じる者は死んでも生きるのです と、イエスを信じた人は皆天国にいます。そして今、地上にいる私達をもイエスは待っておられます。
Posted by shinnakano
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