使徒の働き使徒1:8, 2:1-18

こんな私が証人に

礼拝メッセージ

説教者:八木原海海伝道師
2023.5.28礼拝説教
説教題『こんな私が証人に』

【説教箇所】使徒1:8, 2:1-18

1:8 しかし、聖霊があなたがたの上に臨むとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリアの全土、さらに地の果てまで、わたしの証人となります。」
2:1 五旬節の日になって、皆が同じ場所に集まっていた。
2:2 すると天から突然、激しい風が吹いて来たような響きが起こり、彼らが座っていた家全体に響き渡った。
2:3 また、炎のような舌が分かれて現れ、一人ひとりの上にとどまった。
2:4 すると皆が聖霊に満たされ、御霊が語らせるままに、他国のいろいろなことばで話し始めた。
2:5 さて、エルサレムには、敬虔なユダヤ人たちが、天下のあらゆる国々から来て住んでいたが、
2:6 この物音がしたため、大勢の人々が集まって来た。彼らは、それぞれ自分の国のことばで弟子たちが話すのを聞いて、呆気にとられてしまった。
2:7 彼らは驚き、不思議に思って言った。「見なさい。話しているこの人たちはみな、ガリラヤの人ではないか。
2:8 それなのに、私たちそれぞれが生まれた国のことばで話を聞くとは、いったいどうしたことか。
2:9 私たちは、パルティア人、メディア人、エラム人、またメソポタミア、ユダヤ、カパドキア、ポントスとアジア、
2:10 フリュギアとパンフィリア、エジプト、クレネに近いリビア地方などに住む者、また滞在中のローマ人で、
2:11 ユダヤ人もいれば改宗者もいる。またクレタ人とアラビア人もいる。それなのに、あの人たちが、私たちのことばで神の大きなみわざを語るのを聞くとは。」~中略~
2:16 これは、預言者ヨエルによって語られたことです。
2:17 『神は言われる。終わりの日に、わたしはすべての人にわたしの霊を注ぐ。あなたがたの息子や娘は預言し、青年は幻を見、老人は夢を見る。
2:18 その日わたしは、わたしのしもべにも、はしためにも、わたしの霊を注ぐ。すると彼らは預言する。

使徒1:8, 2:1-18

 今日はペンテコステです。どんな者でもイエス様を証する者へとしてくださる聖霊の働きを共に見ていきましょう。

聖霊が臨む

 五旬節の日でした、たくさんのユダヤ人たちが祭のためにエルサレムに来ている中、イエス様の弟子たちや信仰を保っている人々は、イエス様の命じられた通り、集まって祈っていました。そうすることで、お互いの信仰を励まし合っていたのかもしれません。
 不思議なことが起こったのはそんな時でした。お祭りの主役はこちらだと言わんばかりに、信徒たちの集まっていた家に天からの激しい風が吹き付けたような響きが鳴り渡ったのでした。そして、一人一人の頭の上には、人の手では作れない、炎のような舌が分かれて出ました。すると人々は、「聖霊に満たされ」、いろいろな国の言葉を語り始めたと書いてあります。
 人が聖霊を受ける時、聖霊体験をすると私達は言います。異言などを経験したことのない人も、祈りの中で聖霊を求めることができます。一人で信仰を保つことができる見通しがない時でも、教会には祈りの仲間がいます。また神は聖霊を送り、私達の信仰を励ます不思議なことをなしてくださるのです。

証人(しょうにん)となる

 一般的に証人とは、何か見聞きしたことを法的に証言する人です。ペンテコステで聖霊を受けた人たちは、神のことを証言しました。様々な国の言葉とありますが、その言葉は想像するに、親しみしみがあって、また、聞いた人が思わず神にひれ伏すような言葉だったのでしょう。
 劇で神を表現するのが難しいように、私達が神を語るなど、考えられないことです。しかし神は、人々を聖霊で満たし、イエス様の証人にしてくださるのです。「イエス様が本当にいるかわからない」「神がいるかわからない」このような力のない証人をも、神様は聖霊に触れさせることによって確信を持った証人としてくださいます。
 おかしな話ですが、私は信仰から離れようとしていた時に試しに本気で祈って聖霊体験をしました。本気で祈れたのはたくさんの証人のおかげです。子どもの時、大人が本気で祈る横顔を見たことを覚えていたのです。また、同年代の高校生が本気で神様に祈り、聖霊に満たされ涙を流す姿を見て、なぜか動揺した事を覚えていたのです。私達も誰かに神を表す証人としていただけます。

今がその時

 ペテロはヨエル書の預言を通して聖霊が下ったことを説明しました。朝の九時に酒に酔っていたのではないのです。むしろ、今この時、「すべての人にわたしの霊を注ぐ」という預言が成就していると言うのです。
 聖霊体験はこの聖書に書かれた時だけだったでしょうか?その後も、今も聖霊は臨みます。なぜなら、今もまだ、イエス様が再臨される前の「終わりの時」だからです。今日本のクリスチャンが100万人程度いますが、その100万人全員が聖霊を受けることができます。会堂に30人いたら、30人とも聖霊を受けることができるのです。オンラインでもそうです。私達の状況にかかわらず、神様は今この時に聖霊を与え、今私たちを用いようとしてくださっています。
 伝道師夫妻は、祈りによってユースの集会に備えようとしています。遊んだり、クレープなど美味しいものを食べたりする午後に向けて、ユースが集まる前の午前中のある時間は聖霊に満たされて祈る時間を持とうとしています。「今私たちを聖霊で満たしてください」という祈りです。一回一回の集まりが、神様に用いられて想像を遥かに超えた実をもたらし、やがてユースが「こんな私が証人に」と証する時までも夢見て、聖霊に力をいただきながらユースに仕えていきたいのです。

結び
 今日、聖霊は満たしてくださいます。兄弟姉妹と共に集まって罪赦されたイエス様の信仰を分かち合えることを感謝しつつ、祈っていきましょう。私達が確信を持って証ができるようにしていただきましょう。神は、今、求める者全員を、聖霊によって用いてくださいます。