
イエスに助けていただこう
2025/10/26 礼拝説教
【テーマ】 悪霊を追い出せるイエス
【説教題】 「イエスに助けていただこう」
【聖書箇所】 マルコ5:1-10
【説教者】藤井敬朗牧師
5:1 こうして一行は、湖の向こう岸、ゲラサ人の地に着いた。
5:2 イエスが舟から上がられるとすぐに、汚れた霊につかれた人が、墓場から出て来てイエスを迎えた。
5:3 この人は墓場に住みついていて、もはやだれも、鎖を使ってでも、彼を縛っておくことができなかった。
5:4 彼はたびたび足かせと鎖でつながれたが、鎖を引きちぎり、足かせも砕いてしまい、だれにも彼を押さえることはできなかった。
5:5 それで、夜も昼も墓場や山で叫び続け、石で自分のからだを傷つけていたのである。
5:6 彼は遠くからイエスを見つけ、走って来て拝した。
5:7 そして大声で叫んで言った。「いと高き神の子イエスよ、私とあなたに何の関係があるのですか。神によってお願いします。私を苦しめないでください。」
5:8 イエスが、「汚れた霊よ、この人から出て行け」と言われたからである。
5:9 イエスが「おまえの名は何か」とお尋ねになると、彼は「私の名はレギオンです。私たちは大勢ですから」と言った。
5:10 そして、自分たちをこの地方から追い出さないでください、と懇願した。
マルコ5:1-10
○ マルコの福音書を続けて語っていますが、何度も「悪霊」が登場しますね。イエスの時代はそんなに悪霊がはびこっていたのでしょうか? 現代はどうでしょうか? 今日のテキストはゲラサ人の地で悪霊につかれた人が癒される場面ですが、その場面を2回に分けて見ていきます。今日はその前半を中心に見ます。まだ彼から悪霊が追い出されていない場面です。
イエスを迎えた人
悪霊につかれた人
1.弟子達はイエスと共に舟に乗ってこのゲラサ人の地へと向かっていた時、嵐に遭い、イエスの言葉で嵐が静まるという不思議を味わった直後です。 5:1 こうして一行は、湖の向こう岸、ゲラサ人の地に着いた とあります。この地では豚が飼われていることから、異邦人の地だと思われます。だとすれば、イエスはなぜそこに行かれたのか気になります。弟子達はユダヤ人ですから、そのような地に行くことに抵抗があったと思います。
2.限られた地上生涯の中でイエスはユダヤ人中心に宣教されています。それが早くも異邦人の地に行かれるというのは当然目的があったわけです。それはこの悪霊につかれた人を救い出すためだったのです。 5:2 イエスが舟から上がられるとすぐに、汚れた霊につかれた人が、墓場から出て来てイエスを迎えた。 と、悪霊につかれた人が迎えたのです。この人がイエスによって悪霊を追い出してほしいという思いで来たのでしょうか? それとも悪霊がイエスの所へと行かせたのでしょうか?
墓場が住まい
1.この悪霊につかれた人は、 墓場に住みついていて と、一般社会に住めない人でした。何しろ、 5:4 彼はたびたび足かせと鎖でつながれたが、鎖を引きちぎり、足かせも砕いてしまい、だれにも彼を押さえることはできなかった。5:5 それで、夜も昼も墓場や山で叫び続け、石で自分のからだを傷つけていたのである。 という恐ろしい状態です。一緒には住めなかったでしょう。その地方の墓場とは岩場の洞窟のようなところだったので、その穴の中に住んでいたということだと思います。
2.こういう恐ろしい悪霊につかれた人とは違っても、一般社会で人々と一緒に住めない人は現代にも多くおられるのではないでしょうか? よく言われる居場所の無い人たち、子ども達です。イエスはそういう方々のところに行かれるのです。
イエスに願うことは?
イエスを拝しに来た人
1.悪霊につかれたこの人がイエスの所にやって来るのですが、こう書いてあります。 5:6 彼は遠くからイエスを見つけ、走って来て拝した。 ということは、彼はこの悪霊につかれた状態から逃れたくて、イエスのところに来て拝したと読めますが、それとも悪霊が権威をお持ちのイエスに懇願するために来たのかも知れない、わかりにくいところです。
2.でも、どちらにしてもこの男性は悪霊から解放されたかったのです。それが今まで何をしても悪霊は出て行かなかったのでしょう。何をしてもダメという経験は本当に辛いものです。生きる気力を失うものです。
イエスに叫ぶ悪霊
1.彼の中に居座る悪霊が 5:7 そして大声で叫んで言った。「いと高き神の子イエスよ、私とあなたに何の関係があるのですか。神によってお願いします。私を苦しめないでください。 と言いました。もちろん彼の口を使って語っています。
2.普通、人は悪霊と会話することは良くないです。しかし、イエスは別格ですね。悪霊と話をされています。私達は悪霊に欺されてしまいますから話をしてはなりませんが、イエスの場合は悪霊を従わせることができるのです。ですから、イエスが 「汚れた霊よ、この人から出て行け」 と言われると出ていくしかないのです。
イエスが言うことは!
悪霊を求めてはいけない!
1.悪霊につかれた人の話になると「私はだいじょうぶだろうか?」と気になる人がおられます。このゲラサ人の地でこの男性以外に悪霊につかれていた人がいるのかどうかわかりませんが、なぜこの人にだけ悪霊がつくのでしょうか? 他の人々にはついていません。悪霊は 「私の名はレギオンです。私たちは大勢ですから」 と言っています。一人の人に多くの悪霊が住み着くなんて恐ろしい話です。
2.基本的に人は悪霊を心に迎えるものではありません。ですが、現代でも悪魔崇拝をしている宗教があると言います。そういう風に悪霊を求めれば、来てしまうでしょう。そうなると、悪霊に人格が壊されていき、予知能力的なことや霊感が働くというような人も出てきます。
聖霊を求めよう!
1.イエスはこの男性に聖霊に満たされてほしかったと思います。そのためにはこの人の中に住む悪霊を追い出して、彼が自らの意志でイエスを心に迎えることが必要だったのです。そこで、イエスは 「汚れた霊よ、この人から出て行け」 と言われました。悪霊はイエスの言葉に従うしかないので出て行きました。
2.クリスチャンが悪霊につかれることはありません。聖霊がおられるからです。人がクリスチャンになるためには、神を求めることです。イエスを愛することです。そのためにはイエスを知ることです。そして、決断していくことです。
● 悪霊は私達に対しては嘘をつき、私達を神から引き離すことに躍起になっています。そのためには色々な誘惑を仕掛けてきます。しかし、イエスには嘘をつけないので、 5:9 イエスが「おまえの名は何か」とお尋ねになると、彼は「私の名はレギオンです。私たちは大勢ですから」と言った。 と、自身を明かしています。イエスの言葉には悪霊といえども従うしかないのです。悪霊はイエスに従うのですが、果たして私達はイエスに従っているでしょうか?
★ 私達はイエスの言葉を聞いて従いたいものです。そして、誘惑があればイエスに助けていただきましょう。
Posted by shinnakano
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