イエスがこれと思う人々

礼拝メッセージ

2025/11/9 礼拝説教
【テーマ】  召命
【説教題】 「イエスがこれと思う人々」
【聖書箇所】 マルAコ3:13-19
【説教者】藤井敬朗牧師

3:13 さて、イエスが山に登り、ご自分が望む者たちを呼び寄せられると、彼らはみもとに来た。
3:14 イエスは十二人を任命し、彼らを使徒と呼ばれた。それは、彼らをご自分のそばに置くため、また彼らを遣わして宣教をさせ、
3:15 彼らに悪霊を追い出す権威を持たせるためであった。
3:16 こうしてイエスは十二人を任命された。シモンにはペテロという名をつけ、
3:17 ゼベダイの子ヤコブと、ヤコブの兄弟ヨハネ、この二人にはボアネルゲ、すなわち、雷の子という名をつけられた。
3:18 さらに、アンデレ、ピリポ、バルトロマイ、マタイ、トマス、アルパヨの子ヤコブ、タダイ、熱心党のシモン、
3:19 イスカリオテのユダを任命された。このユダがイエスを裏切ったのである。
マルAコ3:13-19

○ 30年以上前にセミナーの講師に私ともう一人信徒で選ばれた方がありました。セミナー後に委員会から食事に招待され、レストランで「何でもかまいませんので注文してください」と言われました。私は値段の張るものを見ていたのですが、もう一人の方が「カレーをお願いします」と安いものを注文してしまわれました。しかたなく、私もは高い料理をやめて、親子丼にしてしまいました。彼は高級な料理がいくつもあるのに、安いカレーを選んだのですが、それが彼の「これと思うもの」でした。イエスが選んだ12使徒はイエスが「これと思う人たち」でした。

イエスがこれと思う人々

12使徒の任命

召命のための「山」

    1.ガリラヤ湖畔での話が続いている中、突然今度は山に登られました。ここには群衆は登場しません。この山はイエスがいつも祈りのために来られていたところかも知れません。その祈りの場所に弟子たちが呼ばれました。ここはイエスが一人だけの場所というより、イエスと共に父なる神がおられるところです。そこで12使徒を召されました。

    2.モーセはシナイ山で神と出会い、そこで、神からイスラエルの人々を救出するために召されました。日本でも特別な山を「霊峰」と呼んだりして、霊的な場所と考えることがあります。イエスは父なる神との大事な交わりの山でイエスの権限を付与された使徒を任命されました。

12使徒をつくられた

   1.イエスにはかなりの弟子たちがいたと思われます。その中からイエスがこれと思う人だけを身許に呼び寄せ12人を「使徒」に任命されました。使徒とは「使者、または権限を与えられた代理人」を意味します。 3:16 こうしてイエスは十二人を任命された。 の「任命された」という言葉は「作る」という意味を持っています。彼らはイエスの使者としてつくられたのです。

    2.12人を選ばれた目的は、 3:14 イエスは十二人を任命し、彼らを使徒と呼ばれた。それは、彼らをご自分のそばに置くため、また彼らを遣わして宣教をさせ、3:15 彼らに悪霊を追い出す権威を持たせるためであった。 とある通りです。イエスのそばにいることが大事なのです。そこで御言葉に聞き入る必要があります。そして、宣教し、悪霊を追い出すために選ばれたのです。

神の選んだ人たち

特別ではない人々

    1.12人はイスラエル12部族を表しています。ですが、12部族という大きな集団に対して何と小さな12名の群れでしょうか? しかし、ここから新しいわざが始まるのです。では、この12人の弟子たちは立派な人達だったのでしょうか? 彼らは宗教家ではありません。一般的な漁師やユダヤ人に嫌われていた取税人達です。特別な人たちでは無かったということです。

    2.彼らはイエスが「これと思う人々(新共同訳)」であり、主がそう望まれたとしか言いようがないのです。ペテロのように度々聖書に名前の出てくる人もいますが、ここにしか出てこない人もいます。また、ユダはイエスを裏切りました。裏切ったと言うことはその信頼に応えなかったということです。しかし、このユダの裏切りによってイエスは十字架にかかられ、私たちの救いが成就するのですから、わからないものですね。

私たちも選ばれた

    1.イエスが誰を選ぶのか人にはわからないものがあります。召命とはそういうものかも知れません。私たちも決して立派ではないかも知れません。しかし、イエスは私たちをもこの弟子たちのように選んでくださっているのです。

    2.1900年暮れ、トペカ神学校でわずかな学生の学びと祈りからペンテコステ運動が始まります。1922年アメリカにまだアッセンブリー教団ができていない時にジュルゲンセン宣教師が来日されました。そこで、出会った弓山喜代馬師が、東京の宣教師館で6-7名の献身者と共に学びをしました。ここから戦後、日本アッセンブリー教団としての大きな群れへと発展するのです。神の選びは不思議です。神が弓山師を選ばれたのです。

あなたも人々の救いのために選ばれた

全ての人を救うための選び

    1.12人がイエスから使徒と任命され、福音を宣べ伝え、悪霊を追い出す権威をいただいています。彼らは特別な才能があったから選ばれたのではないことは先に言いましたが、神は案外弱い者、貧しい者を選ばれています。それは彼らこそ切実に神の救いを必要としているからではないでしょうか。イエスに呼ばれた彼らは快くイエスに従っています。 

  2.そして、イエスが選んだ人だけを救おうとされているのではありません。この選ばれた弱き人達を通して全ての人を救おうとされているのです。私たちがクリスチャンとして選ばれたのも同じです。私たちも使徒と同じイエスの「お手伝い」「お使い」をするのです。

あなたも選ばれている

    1.私たちも全員イエスから使命をいただいています。福音を宣べ伝え、悪霊を追い出して神の国を宣言していくのです。私たちも「お使い」をするのです。お母さんから「カレーを作るので、肉とジャガイモとタマネギ・・を買ってきて」と頼まれ、お使いをするのと同じく、神の頼まれたことを実行するのです。

    2.私たちは教会という聖なる山に集められ、ここでイエスから任命され、派遣されるのです。自分の性格も健康もあらゆることをご存知の神が、私たちに最もふさわしい道を用意しておられるのです。信じて、感謝して行くのです。

● 「なぜ私がクリスチャンになれたのだろう?」と思う事が何度もありました。あんなに「神なんているわけが無い」と言っていたのに。不思議でなりません。「こんな者をクリスチャンにしていただけるなんて」と感謝です。イエスが学歴とか、地位や、見栄え、あるいは健康とかで選びを決めておられるのでは無いことが嬉しいです。「これと思う人」の中に入れていただいて感謝です。

★ あなたも、イエスがこれと思う人ではありませんか。山に登って(主のおられるところで)、主のみ声を聞いてください。あなたへの使命ははっきりしています。