誠実の危機?
第2テモテ4:1-5

誠実の危機?

礼拝メッセージ

説教者:八木原海先生
2023.111.19 礼拝説教
説教題『誠実の危機?』
【説教箇所】第2テモテ 4:1-5

4:1 神の御前で、また、生きている人と死んだ人をさばかれるキリスト・イエスの御前で、その現れとその御国を思いながら、私は厳かに命じます。
4:2 みことばを宣べ伝えなさい。時が良くても悪くてもしっかりやりなさい。忍耐の限りを尽くし、絶えず教えながら、責め、戒め、また勧めなさい。
4:3 というのは、人々が健全な教えに耐えられなくなり、耳に心地よい話を聞こうと、自分の好みにしたがって自分たちのために教師を寄せ集め、
4:4 真理から耳を背け、作り話にそれて行くような時代になるからです。
4:5 けれども、あなたはどんな場合にも慎んで、苦難に耐え、伝道者の働きをなし、自分の務めを十分に果たしなさい。

第2テモテ4:1 – 5

誠実

これまでに、「嘆く者の誠実」そして「富んだ時代の誠実」と誠実をテーマに見てきました。私達は神様というお方に誠実を尽くしていきたいですね。御霊の実の中に誠実があるように、私たちが意識しようとしまいと、聖霊様を通して私達と神様との関係の中で、誠実さは育っていくから感謝です。

しかし、御霊の実は、愛、喜び、平安、寛容、親切、善意、誠実、柔和、自制です。

ガラテヤ5:22 -23

誠実の危機?

時には自分の神様への誠実さが危機的だと思えることもあるかもしれません。今日パウロがテモテに手紙を送る中でもそのような危機感はあります。しかし、今私たちが信仰生活を送れているということは、きっとパウロたちは危機を乗り越えたはずです。

みことばが鍵

パウロやテモテも真理の御言葉につながることが大事でした。第二テモテが書かれた頃、おそらく教会の中で、すごく偏った神様理解を持った人たちがいて、その人達が説得力のある持論を展開していたようです。若い信仰者も、長年信仰生活を続けてきた信仰者も、信仰の本筋から逸れていってしまう人がいたようです。パウロは、教会を牧会するテモテに対して、みことばを伝えるように命令しました。牧師としても、御言葉を語ることをやめる誘惑があるようです。

みことばを宣べ伝えなさい。時が良くても悪くてもしっかりやりなさい。忍耐の限りを尽くし、絶えず教えながら、責め、戒め、また勧めなさい。

第2テモテ4:2

このみことばの意味をより際立たせるために、反対の意味にしてみます。
「みことばを宣べ伝えましょうか。時が良いならまだしも、時が悪いなら、できなくても仕方ないですけどね。理解してもらうことって苦労しますから、教えるのはやめましょう。責めたり戒めたりするのは相手が傷つくことが多いですからほとんどしなくて良いです。勧めるというよりは匂わせるくらいで良いのではないでしょうか。」
パウロの言葉は、私のバージョンとは正反対で、一歩もゆずりません。みことばを伝え、教え続けなさい、いつでもどんな時でも、と言いました。みことばは鍵なのです。

①真理がある

真理とは、本当のことです。仮に普段は見えにくくても、多くの人に信じられていないことでも、100%本当であることを真理と言います。神様は本当におられるお方ですから、私達クリスチャンはこのお方を心から愛するのです。反対に、造り物や偽りのものに対しては、私達が愛したり心込めたりする必要はないです。パウロは、人々は作り話にそれていきたくなると言いました。

というのは、人々が健全な教えに耐えられなくなり、耳に心地よい話を聞こうと、自分の好みにしたがって自分たちのために教師を寄せ集め、真理から耳を背け、作り話にそれて行くような時代になるからです。

第2テモテ4:3 – 4

私達は、本当におられる神様にしっかりとどまっていこうではありませんか。健全な教えというのは、耳に心地よい話ばかりだけではないようです。私達が信仰による悩みを持つということは、私達が真理の神様を認めているということとも言えます。

②務めを果たしきる

私達は、御言葉を通していただいた務めを十分に行いたいです。5節を読みましょう。

4:5 けれども、あなたはどんな場合にも慎んで、苦難に耐え、伝道者の働きをなし、自分の務めを十分に果たしなさい。

第2テモテ4:5

「自分の務めを十分に果たしなさい」とあります。サッカーの試合で、両方のチームがボールを追いかけていても、審判の目的は勝利ではないので、異なる動きをします。私たちも、サッカーの審判のように、真理を追い求めるからこそ、人と違う動きをすることがあります。私達は務めを果たしたいです。

誠実のバリエーション

先日、未信者の友人が、「神様って気安く言わなくなった」と話してくれました。その友人は、最近クリスチャンと親しくしていて、真剣な姿勢を見てきてそう思ったのだそうです。私は、その友人に早くイエス様に出会ってほしいなと思っています。「クリスチャン=まじめ」というだけではない豊かな神様との交わりに入ってほしいと思います。実際、誠実シリーズで見て来たように、様々なところを通る私達が、精一杯神様を見上げていく生き方があります。誠実さにはバリエーションがあるのです。私達のみことばへの応答の仕方も人それぞれかもしれません。イエス様が新しい命をくださり、聖霊様を与えてくださると、私達の新しい命は燃やされ、多用な働きをさせていただけること感謝します。

★まとめ
パウロは、テモテが牧会している教会の危機的な状況を乗り越えるために、みことばが示している真理を教えるよう命じました。私達もまた、100%本当である神様を見上げていきましょう。もしかしたら、真理の神様を見上げて歩む人が自分しかいない状況で日々を送っているかもしれません。そのような中でも、それぞれに与えられた務めを十分に果たしていけるように、御言葉に親しみ、祈りのうちに神様との関係を喜び、聖霊に満たされていきましょう。