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成熟した教会を目指す

礼拝メッセージ

2025/1/5 礼拝説教
【テーマ】  キリストの体である教会
【説教題】 「成熟した教会を目指す」
【聖書箇所】 エペソ4:13-16

4:13 私たちはみな、神の御子に対する信仰と知識において一つとなり、一人の成熟した大人となって、キリストの満ち満ちた身丈にまで達するのです。
4:14 こうして、私たちはもはや子どもではなく、人の悪巧みや人を欺く悪賢い策略から出た、どんな教えの風にも、吹き回されたり、もてあそばれたりすることがなく、
4:15 むしろ、愛をもって真理を語り、あらゆる点において、かしらであるキリストに向かって成長するのです。
4:16 キリストによって、からだ全体は、あらゆる節々を支えとして組み合わされ、つなぎ合わされ、それぞれの部分がその分に応じて働くことにより成長して、愛のうちに建てられることになります。

エペソ4:13-16

○ 私たちは成熟した教会を目指したいと思います。「成熟」とは辞書には「① 果物や穀類が十分にみのること。よくうれること。また、人の心やからだが十分に成長すること。② 上達すること。熟練していること。熟達。③ 情勢や機運などが最も適当な時期、あるいは充実した時期に達すること。」と書いてあります。教会の成熟について共に見てまいりましょう。

成熟した教会を目指す

成熟した人になる

御言葉によって成長する

    1.まず、4章13節で、新改訳2017が、 成熟した大人となって とあるところを他の訳と比べてみますと、新改訳第3版は 完全におとなになって 新共同訳は 成熟した人間になり 口語訳は 全き人となり という訳にしています。要するに大人に成長した姿を言うのです。クリスチャンが大人になるというのはどういう姿でしょうか?

    2.子どもには発達段階があり、徐々に成長していきます。一気に大人になるわけではありません。赤ちゃんはミルクを飲んで成長していきます。それは赤ちゃんクリスチャンにも言えることです。神の言葉で成長するのです。 Ⅰペテロ2:2 生まれたばかりの乳飲み子のように、純粋な、霊の乳を慕い求めなさい。それによって成長し、救いを得るためです。 この 霊の乳 が新改訳改訂3版では みことばの乳 となっています。御言葉によって私たちは成長します。

知識、体験を通して成長する

    1.赤ちゃんは離乳食、そして普通食へと進み、体も大きくなり、動き回り、どんどんしゃべるようになります。小学生・中学生になるとどんどん知識を蓄えます。それはそれで素晴らしいことですが、テストで100点取れるのが大人でしょうか? その知識を生かして用いるのが大人です。そのためには色々な体験も必要です。

    2.教会学校の幼稚科の子どもも素直に聖書の言葉を知りますが、小学科で学年が上がるに連れて知識だけではなく、イエスに対する考え方が成長し、祈りも変わってきます。思春期を迎えた子ども達は神やイエス、聖書に否定的になる時期を持つことがあります。でもそれをさらに乗り越えていくのもこの時期です。

    3.こうして成長していき、 4:14 こうして、私たちはもはや子どもではなく、人の悪巧みや人を欺く悪賢い策略から出た、どんな教えの風にも、吹き回されたり、もてあそばれたりすることがなく、4:15 むしろ、愛をもって真理を語り、あらゆる点において、かしらであるキリストに向かって成長するのです。 という風に成長するのです。

キリストに向かって成長する

福音書からキリストを知る

    1.クリスチャンの目標とする大人の姿は かしらであるキリストに向かって成長するのです とあるように、キリストの姿に成長することです。そのためには最初にしっかり みことばの乳 を飲むことでしょう。パウロの時代、聖書はまだ旧約聖書だけです。しかし、私たちには感謝なことに新約聖書があり、イエス・キリストを知識としても知ることができます。

    2.キリストに向かって成長する必要があるのですから、私たちは福音書からイエスをよく知ることが必要です。旧約聖書がイエスの到来を預言し、人間がいかに救い主を必要としているかを教えています。また神がどのようなお方かも示していますが、その神が見える姿で来てくださった福音書は私たちにとって大きな助けです。

聖書全体から正しい生き方を知る

    1.一人ひとりがイエス・キリストに似た者として成長していくのですが、イエスは旧約聖書、律法を全うしたお方です。誰一人、人間にはそんな人がいなかったのですが、神の子であるイエスだけそれができました。故に最高の模範であり、最高の教師です。

    2.新約聖書の手紙部分はクリスチャンとしての生き方、あり方、間違った教えから守られること等々が書かれています。御言葉を通してイエスを知って、イエスのように歩みだすのですが、往々に自我との対決、人との対決、悪魔・悪との対決があるのです。そうした現実問題を生き抜く信仰に磨きをかけていくのが信仰生活であり、聖霊に導かれ、聖霊に満たされていく中で培われて行きます。

成熟した教会を目指す

一致のために努力する教会

    1.クリスチャンの成長というのは個人的な成長だけでは決して満足できません。つまり、教会として成長していく必要があります。その姿が、 4:16 キリストによって、からだ全体は、あらゆる節々を支えとして組み合わされ、つなぎ合わされ、それぞれの部分がその分に応じて働くことにより成長して、愛のうちに建てられることになります。 です。教会がキリストを表すことが必要なのです。

    2.教会は4章3節にあるように、クリスチャンがお互いに 平和の絆で結ばれて、御霊による一致を熱心に保ちなさい。 と、言われている通りです。これが成熟した教会の姿です。この 熱心に保ちなさい は「熱心に努める」「努力する」という意味です。教会は一致のために努力を惜しんではならないのです。

愛によって教会は建てられる

    1.教会はクリスチャンがつなぎ合わされている姿であり、各部分がその与えられた賜物、力量に応じて働くことで成長します。力量以上のことをするのは大変で疲弊します。しかし、働かないのでは成長しません。このあたりの見極め、自分は何をすべきかを大人となった信仰者として実行に移すべきなのでしょう。

    2.そして、 愛のうちに建てられることになります。 とあるように、教会は「愛」で建てられています。互いに愛し合う教会とは祈り合う、慰め合う、励まし合う、助け合う、教え合う、…という姿ではないでしょうか。

★ 成熟した教会を目指しましょう。