
神はあなたを忘れていない
2025/12/7 礼拝説教
【テーマ】 ザカリヤ アドベント2
【説教題】 「神はあなたを忘れていない」
【聖書箇所】 ルカ1:5-23
【説教者】藤井敬朗牧師
1:5 ユダヤの王ヘロデの時代に、アビヤの組の者でザカリヤという名の祭司がいた。彼の妻はアロンの子孫で、名をエリサベツといった。
1:6 二人とも神の前に正しい人で、主のすべての命令と掟を落度なく行っていた。
1:7 しかし、彼らには子がいなかった。エリサベツが不妊だったからである。また、二人ともすでに年をとっていた。
1:8 さてザカリヤは、自分の組が当番で、神の前で祭司の務めをしていたとき、
1:9 祭司職の慣習によってくじを引いたところ、主の神殿に入って香をたくことになった。
1:10 彼が香をたく間、外では大勢の民がみな祈っていた。
1:11 すると、主の使いが彼に現れて、香の祭壇の右に立った。
1:12 これを見たザカリヤは取り乱し、恐怖に襲われた。
1:13 御使いは彼に言った。「恐れることはありません、ザカリヤ。あなたの願いが聞き入れられたのです。あなたの妻エリサベツは、あなたに男の子を産みます。その名をヨハネとつけなさい。
1:14 その子はあなたにとって、あふれるばかりの喜びとなり、多くの人もその誕生を喜びます。
1:15 その子は主の御前に大いなる者となるからです。彼はぶどう酒や強い酒を決して飲まず、まだ母の胎にいるときから聖霊に満たされ、
1:16 イスラエルの子らの多くを、彼らの神である主に立ち返らせます。
1:17 彼はエリヤの霊と力で、主に先立って歩みます。父たちの心を子どもたちに向けさせ、不従順な者たちを義人の思いに立ち返らせて、主のために、整えられた民を用意します。」
1:18 ザカリヤは御使いに言った。「私はそのようなことを、何によって知ることができるでしょうか。この私は年寄りですし、妻ももう年をとっています。」
1:19 御使いは彼に答えた。「この私は神の前に立つガブリエルです。あなたに話をし、この良い知らせを伝えるために遣わされたのです。
1:20 見なさい。これらのことが起こる日まで、あなたは口がきけなくなり、話せなくなります。その時が来れば実現する私のことばを、あなたが信じなかったからです。」
1:21 民はザカリヤを待っていたが、神殿で手間取っているので、不思議に思っていた。
1:22 やがて彼は出て来たが、彼らに話をすることができなかった。それで、彼が神殿で幻を見たことが分かった。ザカリヤは彼らに合図をするだけで、口がきけないままであった。
1:23 やがて務めの期間が終わり、彼は自分の家に帰った。
ルカ1:5-23
○ 12月になりました。今日はアドベント2週目。イエスの誕生を思って過ごす時期で、クリスマス(12/25)まであと18日です。
なぜか選ばれたザカリヤ
神が忘れておられない人
1.今回はルカの福音書から見ていきます。ルカはイエスのことをテオフィロという人に丁寧に伝えたくてこの福音書を書きました。マタイが最初に系図を書きましたが、ルカは年とった祭司ザカリヤのことから書き始めています。ザカリヤという名前は「神が覚えておられる人」「神が忘れてはおられない人」という意味だそうです。彼の妻はエリサベツ。エリザベスと同じです。
2.神はこのザカリヤとエリサベツをイエスのために用いられます。この二人には子どもが無く、祭司の家系にあって真面目に祭司としての仕事をしてきたでしょうが、ある種、忘れられたような存在でした。しかし、そのザカリヤという名前の通り、神は忘れておられませんでした。彼はこのような晩年になって神に用いられます。
真面目なザカリヤ
1.ザカリヤは アビヤの組の者 とありますが、当時祭司はたくさんおり、24組に分けられていました。その一つが「アビヤ組」です。この24組が順番を決め、1週間ずつエルサレム神殿に入って祭司の役目を果たします。
2. 1:8 さてザカリヤは、自分の組が当番で、神の前で祭司の務めをしていたとき、1:9 祭司職の慣習によってくじを引いたところ、主の神殿に入って香をたくことになった。 と、一生の間に一度入れるか入れないかという神殿の奥での奉仕に当たることができました。
男の子が与えられる
天使が登場
1.神はこの夫婦に子どもを与えると言われました。天使が神殿で奉仕するザカリヤに現れ、 1:13 御使いは彼に言った。「恐れることはありません、ザカリヤ。あなたの願いが聞き入れられたのです。あなたの妻エリサベツは、あなたに男の子を産みます。その名をヨハネとつけなさい。 と、語ります。彼ら夫婦は子どもが与えられることをどれほど願っていたことでしょう。
2.しかし、彼らは年をとって「子どもが与えられますように」と祈ることをやめていたでしょう。ところが、神はそんな二人を忘れておられなかったのです。ザカリヤの名前「神が忘れてはおられない人」の通り、神は覚えていてくださったのです。
恐れるザカリヤ
1.ザカリヤにとってこの神殿での奉仕は「礼拝」です。礼拝というのは神の前に立ち続けること、あるいはひれ伏すことです。彼がいるところは神殿ですので、当然神が生きておられることがよくわかるところです。ザカリヤも祭司ですから、神の臨在を理解する人でしたし、体験していたでしょう。
2.ところが実際そこに天使が現れると 1:11 すると、主の使いが彼に現れて、香の祭壇の右に立った。1:12 これを見たザカリヤは取り乱し、恐怖に襲われた。 とあるように、恐れたのです。普通、天使に会うなんてことは生涯通してまず無いでしょう。天使の助けを受けることは多々あるのかも知れません。しかし、直接見たり話をしたりするのはまず無いでしょうね。ですからザカリヤは恐れました。往々にして神の近くにいると恐れが湧いてくることがありますね。聖書の人物はかなりそういう体験をしているみたいです。
神の栄光のために選ばれた人
口がきけなくなったザカリヤ
1.すばらしい言葉をいただいたのですが、ザカリヤは信じられませんでした。当然と言えば当然。もう老人なのですから。しかし、祭司ですから、アブラハムとサラの話は知っているはずです。ならば、自分たちにも同じようなことを神がなさっても不思議ではないと思えなかったでしょうか? アブラハムのような信仰の父だから奇跡があったけれど、自分のような者にはあり得ないと思ったのでしょうね。聖書の話は知っていても自分のこととなるとそこに距離感を感じることは私達にもあるのではないでしょうか?
2.天使は 1:20 見なさい。これらのことが起こる日まで、あなたは口がきけなくなり、話せなくなります。その時が来れば実現する私のことばを、あなたが信じなかったからです。」 と言って、ザカリヤの口をきけなくしてしまいました。それが神の業の起こるしるしです。同時にヨハネが誕生すると話ができるようになるというのです。彼は本当に口がきけなくなりました。この様子を見て、他の祭司もみんな驚きました。
神の栄光のために選ばれた人
1.私達も祈りに祈ってきたけれどその祈り(願い)がずっと聞かれず、遂にそのことを祈るのをやめてしまっていたということはありませんか? 祈ったこと全てがきかれたという人はまずおられないと思います。そして「神は私のことを忘れてしまわれたのか?」とか「私の祈りは聞いてくれないのか?」と思った人も多いと思います。
2.しかし、ザカリヤのことを忘れないで、時至って神はすばらしいことをなさったように、神は私達のことも絶対に忘れられてはおられません。かつて私達が祈った祈りを全て覚えておられる神です。そして、その上で私達のために最善をなさる神なのです。そうです、あなたは主の栄光のために神に選ばれた人です。
★ 神がザカリヤを忘れておられなかったように、あなたもあなたの祈りも忘れてはおられません。それどころか、あなたも神に愛され、あなたにしかできない働きをするために選ばれたのです。あなたも神の栄光のために選ばれた人です。
Posted by shinnakano
関連記事

あなたはイエスの弟子ですか?
今日の午後は2024年度の教会会議の日となりました。今年も「全ての人に福音を伝え ...

イエスの居場所はどこ?
クリスマスソングを聞く季節になりました。これほど有名なクリスマスですがイエスをア ...

あなたを招くイエスを招く
今日はこの後、聖餐式を行います。今日のテキストにはレビ(マタイ)がイエスを食事に ...

イエスの不思議な系図
今日のテキストは読むのが嫌になった人も多いかと思います。カタカナが沢山並んでいま ...

どんな罪も赦される、が・・
今までに多くのクリスチャンが悩まされた聖書の言葉の一つに今日のテキスト29節があ ...









