良い言葉に言い換える

子育て通信

ことばは神であった

  初めに、ことばがあった。ことばは神とともにあった。ことばは神であった。(ヨハネの福音書1:1)
  という聖書の有名な言葉があります。この「ことば」とはイエス・キリストのことなのですが、これを書いたヨハネはなぜイエス・キリストを「ことば」と言い換えたのでしょうか? 当時の人々の考え方に「ことば」はその人の内側から出てくるその人そのものという考えがあったからです。つまり、イエス・キリストは神そのものであることを「ことば」という言い方で表現したのです。
  日本でも「言霊」というのがあり、言葉には不思議な力があると言われていました。イエス・キリストの言葉にも不思議な力がありました。病気は癒され、悪霊は追い出され、風・嵐は止み、パンが増える、死人が生き返る等々です。イエス・キリストが神だからこそできるのですが、それは全ての被造物は神の言葉でできたので、イエス・キリストの言葉に従うのです。
  私達にとっても言葉はとても大事です。もちろん、良い言葉が必要なのです。

くちぐせ

  「くちぐせえほん」(齋藤孝:監修 林ユミ:絵 日本図書センター)というのがあります。そこに齋藤先生がこのように書いておられました。

   保護者のみなさんへ
  お子さんが「だって」「つかれた」「めんどくさい」といっているのを聞いて、気になることはありませんか? 「そんなこと、いわないの!」と、注意する場合もあるかもしれません。
  なぜ気になるのか、なぜ注意したくなるのかそれは、「だって」と言い訳して、「つかれた」とグチをいって、「めんどくさい」とやるべきことを後まわしにする人になってしまうのではないか、という心配が心のどこかにあるからではないでしょうか。
  その心配は、じつは正解です。
  なぜなら、ことばの力は絶大で、ふだん使っている言葉が、その人の心や行動をつくり、その人自身をかたちづくっていくからです。
  つまり、言葉のくせ=「くちぐせ」がその人をつくっている、といっても過言ではないのです。
  だからこそ、「よいくちぐせ」を使うことがだいじなんですね。
  本書は、「くちぐせ」を通じて、ポジティブ思考を育む絵本です。
  おもに5~8歳のお子さんを対象にしています。「だいじょうぶ」「やってみよう」「いいね!」「よかった」などを、心を強くして、成長を助ける「よいくちぐせ」、「だって」「つかれた」「むり」「めんどくさい」などを、心を弱くして、成長を邪魔する「よくないくちぐせ」と位置づけ、それぞれのくちぐせの特徴を、親しみやすいイラストとともに説明しています。
  言葉が変われば、心も行動も変わるお子さんが「くちぐせ」について学び、ポジティブ思考を育むためにこの本が役立つことを願っています。

  私達にはどんなくちぐせがあるでしょうか? 大概自分のくちぐせには気づいていないものなのです。でも他の人にはよくわかっています。
  高校生の時、世界史の先生が度々「えー」と言われてそれが耳についたので、5分間に何回「えー」と言うかを数えたことがあります。すごかったです。そのことに気づいた先生は次から意識して「えー」を言わないようにされたことを思い出します。
「えー」ぐらいは問題無いのですが、言葉によっては子どもの気持ちをダウンさせるものがあり、また子どもがそういう言葉を口にしていると心が弱くなっていきます。

良いくちぐせ

  では、良いくちぐせってあるのでしょうか? 「ありがとう」「感謝、感謝」と言ってくださるかたがあります。とても嬉しいです。聞く側も何かしら心が開きますし、感謝な気持ちが出てきます。世界的にも「ありがとう」という言葉はとても良い言葉だと言われています。
 また、キリスト教会では「神様をほめたたえます」という意味の「ハレルヤ!」を言う方もおられます。ゴスペルソング、讃美歌等にもよく歌われています。
  メールを「ハレルヤ」という挨拶で始めておられる方もあります。意味を知っている私はこの挨拶、言葉が好きです。
  また、イスラエルでは挨拶で「シャローム」と言うことが多いらしいです。これは「神様の平安があなたにあるように」という意味で、この言葉も私は好きです。
  こうした言葉は聞いても、自分で言っても、何かしら心が嬉しく感じ、たぶん脳波も落ち着いた脳波になっているのではないかと思います。そして、体液もアルカリ化して体を良くする言葉だと思います。
  そして「愛しているよ」「大好きだよ」という言葉は大人も子どもも大好きです。考えてみれば、聖書には良い言葉がいっぱいです。

良い言葉を与える

  子どもは語彙数が少ないので、気持ちをそのまま言い表せないことが多いものです。ですから何か他の言葉で言ってしまうのですが、もし良い言葉を蓄えていればポジティブな発想で言葉を出せるかと思います。しかし、そうでなければネガティブな言葉で言い表し、ますます気持ちが落ち込むものです。
  人は言葉で生きています。子どもが思っていることを素直に言えるようにしてあげたいです。そのためには大人が子どもの言葉とその言葉の裏(奥)にある思いを聞き取ってあげられたら何と幸いでしょう。そして、良い言葉を教えてあげることができるといいですね。

言い換え

  最初に紹介しました「くちぐせ絵本」と併せて「ことばいいかえ えほん」があります。これは「ちくちくことば」を「ふわふわことば」に言い換えようというものです。11ページにこんな例があります。

   ブランコをつかいたいとき 「かわってよ!」
  あいてに なにか してほしいときは
  しつもんするのが おすすめだよ。
  「ブランコを つかいたいな」っておもうなら、
  「かわってくれる?」って、きいてみよう。


  こんな風に「ちくちくことば」を「ふわふわことば」にするように優しく指導するということです。
  他にもこんな例があります。

    おなかが いっぱいでたべられないとき「もういらなーい」
  ごはんを のこすのは   もったいないことだよ。
  それは ごはんに かけられた
  ひとの こころや じかんや おかねを
  むだにするということだから。
  どうしても たべられないときは、
  「のこしても いい?」って、  ちゃんと きくんだよ。

と、こんな風に書いてあります。

認知行動療法

  この絵本を読んでいると「認知行動療法」を思い出しました。自分の固まってしまっている考えや行動を、別の言葉に置き換えてみて、自分自身の心を楽にしていくものですが、ネガティブな言葉からポジティブなことばに置き換えていくことで心と行動に良い変化が生じるのです。もちろんすぐにできるわけではないので、書き込んで、繰り返していくうちに習慣化されて楽になっていくのです。

聖書の言葉

  聖書は良い言葉ばかりが書いてあるわけではありません。殺人、戦い、偽り、イエス・キリストに対する人々の悪口なども書かれています。歴史的事実、人々の悪い心の思いなども赤裸々に書かれた書物です。しかし、同時にそこに神様の思い、願い、人に対する愛の言葉もたくさん書かれていて、全体を通して人に対する神の愛がよくわかります。さらにイエス・キリストの姿が人間の目標とする姿でもあり、どのように生きるべきかも書かれています。
  そこで、聖書の言葉を覚え、それを口にすることで、私達の心も変化していきます。最初に書いた「感謝!」や「ハレルヤ!」等の良い言葉を使い続けるだけでも変化してくるのがわかります。
  戦後から長く「教会学校」「日曜学校」等の名前で行われてきた子どものための教会はまさに子ども達に聖書を教え、良い言葉を覚えて、良い生き方を獲得していくための場所です。
  近年、子ども達も忙しくなったのか、教会に子ども達が来なくなっています。でも、今このような時代だからこそ、私はとても大事な子どもの居場所だと思っています。
  新中野キリスト教会では「ジュニア教会」という名称で行っています。
  全国の教会の子どものクラスが祝福されますように祈っています。

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Posted by shinnakano