イエスの手はあなたのそばにある
- 2021-06-06 礼拝説教
- 【テーマ】 イエスの助け
- 【説教題】 「イエスの手はあなたのそばにある」
- 【聖書箇所】 マタイ14:22-33
14:22 それからすぐに、イエスは弟子たちを舟に乗り込ませて、自分より先に向こう岸に向かわせ、その間に群衆を解散させられた。
マタイ14:22-33
14:23 群衆を解散させてから、イエスは祈るために一人で山に登られた。夕方になっても一人でそこにおられた。
14:24 舟はすでに陸から何スタディオンも離れていて、向かい風だったので波に悩まされていた。
14:25 夜明けが近づいたころ、イエスは湖の上を歩いて弟子たちのところに来られた。
14:26 イエスが湖の上を歩いておられるのを見た弟子たちは「あれは幽霊だ」と言っておびえ、恐ろしさのあまり叫んだ。
14:27 イエスはすぐに彼らに話しかけ、「しっかりしなさい。わたしだ。恐れることはない」と言われた。
14:28 するとペテロが答えて、「主よ。あなたでしたら、私に命じて、水の上を歩いてあなたのところに行かせてください」と言った。
14:29 イエスは「来なさい」と言われた。そこでペテロは舟から出て、水の上を歩いてイエスの方に行った。
14:30 ところが強風を見て怖くなり、沈みかけたので、「主よ、助けてください」と叫んだ。
14:31 イエスはすぐに手を伸ばし、彼をつかんで言われた。「信仰の薄い者よ、なぜ疑ったのか。」
14:32 そして二人が舟に乗り込むと、風はやんだ。
14:33 舟の中にいた弟子たちは「まことに、あなたは神の子です」と言って、イエスを礼拝した。
○ 皆さんは泳いだことはあるでしょうが、水の上を歩いたことはありますか? 今日は湖の上を歩いた人が登場します。
恐れ
向かい風
1.イエスと一緒に過ごし、イエスのすごさを感じた弟子達は、イエスがそばにいるときは何かしら元気で、強く見えました。しかし、湖で強い風が吹いてきたとき彼らは困りました。彼らの中には数名漁師がいて、湖にも舟にも詳しいはずです。詳しくても悩まされることがあります。
2.向こう岸に行きたくて必死でしたが、舟は思うように進まないのです。私たちの人生にもそういうことがあるのではないでしょうか? 行きたい、行かねばならないのに嫌な波風で進むことができないという経験ですね。
幽霊
1.向かい風に悩まされた弟子達でしたが、そこにイエスが登場します。ただし舟で来られたのではありません。水の上を歩いて来られたのです。こんな事があるでしょうか? 信じられない話です。
2.人は自分の常識を超えると「嘘だ」と言います。イエスの十字架は事実と信じても復活は信じないものです。弟子達は湖を歩いているイエスを見つけたのです。しかし、常識では信じられないので、 「あれは幽霊だ」 と叫んだのです。今では子どもでも「幽霊なんていないよ」と言うでしょう。
恐れた
1.「幽霊だ」と叫んだ弟子達は珍しいものを見たと言って喜んだでしょうか? 当然恐れたのです。大学時代、先輩が「恐い話をしてやる」と言って体験談を語ってくれました。バイトを終えて夜下宿に帰り、疲れていたのでそのまま寝てしまったそうです。夜中に何か風が吹いてくるので目が覚めて、ふと向こうにある椅子を見ると誰かが座っていてこちらを見ているというのです。先輩は幽霊だと思って、恐くて恐くて布団をかぶって寝ようとするのですが、眠れないのです。遂に朝になり、そっとそっちを見るとまだいるではありませんか。ところが、朝日に照らされた椅子の上には自分の来ていたバイク用ジャンパーがあっただけだそうです。どこが恐い話なのでしょう。
2.弟子達も「幽霊だ」と思ったから恐がったのですが、実際にはイエスだったのです。恐がるどころか喜ぶべきお方です。人生で勘違いしてイエスを幽霊と思ったりして恐がっていると喜びの人生を逃してしまいます。恐れは人に真実を見えなくさせるのかも知れないですね。
歩かせてください
強気になった
1.湖を歩いてきたのがイエスだとわかると、一気に元気づいたペテロは 「主よ。あなたでしたら、私に命じて、水の上を歩いてあなたのところに行かせてください」 と言いました。いつものようにイエスがそばにいるので、安心感が出てきたのでしょう。そして、イエスなら自分も歩かせてもらえると信じたのです。
2.実際、彼は歩けたようです。何歩歩いたのかわかりませんが、 イエスは「来なさい」と言われた。そこでペテロは舟から出て、水の上を歩いてイエスの方に行った とあります。イエスの言葉に従うとこんな事までできるのですね。
沈む
1.せっかく歩けたのですが、しばらくすると 強風を見て怖くなり、沈みかけた とあります。今度は幽霊ではなく、現実の強風を見たのです。それで恐れが湧いてしまいました。私たちも強気で歩き出したのに、何か恐ろしいものを見て人生が沈みかけることがあるものです。
2. 見て とありますが、私たちの目は「百聞は一見にしかず」というほどに見ることは私たちに信じさせる力をもちますし、見て安心します。反面、見間違えることもあれば、見えるがために力を失うこともあるのです。
3.盲目の牧師だったY先生は真っ暗な部屋の中をスタスタ歩かれました。私は電気をつけないととても恐くて歩けなかったのですが。なまじ見えるということは怖さを生むものです。
助けてください
「主よ、助けてください」
1.沈み始めたペテロは 「主よ、助けてください」と叫んだ のです。これは正解です。そばに弟子達はいません。少し離れたところで「あっ、ペテロが溺れるぞ」とか言うくらいしかできないのです。
2.湖の上を歩けるのはイエスです。私たちの人生に危機が迫っても、イエスに危機はありません。助けてくださるのはイエスです。実際イエスは私たちを助けてくださいます。ペテロのように 「主よ、助けてください」 と叫んでよいのではないですか。
私たちの声は聞かれている
1.助けていただけないという体験をする人も多いと思います。それはなぜでしょうか? 正直なところわかりません。聖書にも弟子の中で迫害の中、天使によって助けられた人がいるかと思えば、殺されてしまった人もいます。
2.「なぜ?」と言うのは確かに私たちの大きな疑問になりますが、私たちの考えを超えた神のお考えがあるということです。ただ間違いないのは神は私たちを愛してくださっているということです。そして、「助けてください」というその私たちの声を無視してはいないということです。イエスに「助けてください」と言って良いのです。
★ イエスはあなたの 「主よ、助けてください」 の声を聞いてくださっています。あなたの思うような助けかどうかは別として、いつでもあなたの手をつかもうとイエスはそばにおられます。助けてもらえば良いのです。イエスにつかまれてください。また、あなたもイエスの手をつかんでください。
Posted by shinnakano
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