あなたなら何を求めますか?

礼拝メッセージ

 2024/7/21 礼拝説教
【テーマ】  神が与えてくださるもの
【説教題】 「あなたなら何を求めますか?」
【聖書箇所】 Ⅰ列王記3:5-13
【説教者】藤井敬朗師

3:5 ギブオンで【主】は夜の夢のうちにソロモンに現れた。神は仰せられた。「あなたに何を与えようか。願え。」
3:6 ソロモンは言った。「あなたは、あなたのしもべ、私の父ダビデに大いなる恵みを施されました。父があなたに対し真実と正義と真心をもって、あなたの御前に歩んだからです。あなたはこの大いなる恵みを父のために保ち、今日のように、その王座に着いている子を彼にお与えになりました。
3:7 わが神、【主】よ。今あなたは私の父ダビデに代わって、このしもべを王とされました。しかし私は小さな子どもで、出入りする術を知りません。
3:8 そのうえ、しもべは、あなたが選んだあなたの民の中にいます。あまりにも多くて、数えることも調べることもできないほど大勢の民です。
3:9 善悪を判断してあなたの民をさばくために、聞き分ける心をしもべに与えてください。さもなければ、だれに、この大勢のあなたの民をさばくことができるでしょうか。」
3:10 これは主のみこころにかなった。ソロモンがこのことを願ったからである。
3:11 神は彼に仰せられた。「あなたがこのことを願い、自分のために長寿を願わず、自分のために富を願わず、あなたの敵のいのちさえ願わず、むしろ、自分のために正しい訴えを聞き分ける判断力を願ったので、
3:12 見よ、わたしはあなたが言ったとおりにする。見よ。わたしはあなたに、知恵と判断の心を与える。あなたより前に、あなたのような者はなく、あなたの後に、あなたのような者は起こらない。
3:13 そのうえ、あなたが願わなかったもの、富と誉れもあなたに与える。あなたが生きているかぎり、王たちの中であなたに並ぶ者は一人もいない。

Ⅰ列王記3:5-13

○ ダビデ王の次にイスラエルの王になったのは誰でしょうか? ソロモンですね。ソロモンと聞いて真っ先にどんな話を思い出しますか?私の伯父はときどき「ソロモンがうらやましいなあ。奥さんが1000人もいたんだからなあ」なんて言っていました(もちろん本当にうらやましがっていたわけではないですよ)。ですから、私はソロモンと聞くと「1000人の奥さん」が浮かんできます。

あなたなら何を求めますか?

王になったソロモン

神に祝されたソロモン王

    1.イスラエルの第3代の王になったソロモン。彼は神にとても祝された人で、エルサレムに立派な神殿を建てた王です。父ダビデが神殿を建てたかったのですが、神は戦いで多くの血を流したダビデにはそれを許されませんでした。そこで息子のソロモンがその大事業を引き継ぎました。

    2.彼は父ダビデと違って戦いをせず「平和の王」とも言われたのです。彼は神殿だけで無く、神殿で奉仕する人達、軍隊、そしてあらゆるものを最高のものにしていったようです。

崩れていくソロモン王

    1.ソロモンは戦いをしないように近隣諸国の王女達を妻にして平和外交に努めました。しかし、それは神の教えに反していました。かつてモーセに神が語っておられた申命記17:14-20です。その17節を見ますと 17:17 また王は、自分のために多くの妻を持って、心がそれることがあってはならない。自分のために銀や金を過剰に持ってはならない。 と書いてあります。
    2.ソロモンはそれに背き、多くの外国の女性を妻にしました。そのため、彼女たちから他国の偶像がイスラエルに入り込んだのです。王というのは自分の思いどおりに行くと段々罪を罪とも思わなくなるのでしょうか?

知恵を求めたソロモン

ソロモンは神の御心にかなう願いをした

    1.ソロモンも王になったばかりの時は純粋だったように思えます。そんな彼に神は 「あなたに何を与えようか。願え。」 と言われました。ソロモンは何を願ったでしょうか? それは 3:9 善悪を判断してあなたの民をさばくために、聞き分ける心をしもべに与えてください。 という願いでした。この願いは神のみこころにかないました。

    2.ソロモンに与えられた知恵が具体的にどのように使われたかが 3:16-28に出てきます。二人の母親が一人の赤ちゃんをどちらも自分の子だと言い張る話です。ソロモンは剣を持ってこさせ、赤ちゃんを二つに裂いて二人の母親に渡せと言うのです。偽の母親はソロモンの言うとおり引き裂いてくれと言いますが、本当の母親は「そんなことをしないでくれ!殺すくらいならそっちの女にやってくれ!」と言います。ソロモンはそう言った女に赤ちゃんを渡しました。この知恵に人々は感心し、ソロモンの名声は他国にまで広まるのです。

ソロモンが神に祝福される理由

    1.そこで神は 3:11 「あなたがこのことを願い、自分のために長寿を願わず、自分のために富を願わず、あなたの敵のいのちさえ願わず、むしろ、自分のために正しい訴えを聞き分ける判断力を願ったので、3:12 見よ、わたしはあなたが言ったとおりにする。見よ。わたしはあなたに、知恵と判断の心を与える。あなたより前に、あなたのような者はなく、あなたの後に、あなたのような者は起こらない。3:13 そのうえ、あなたが願わなかったもの、富と誉れもあなたに与える。 と言われました。

    2.ソロモンが願わなかったものは自分の長寿や富、敵の命です。そして、求めたものは 正しい訴えを聞き分ける判断力 でした。その時神はその判断力と共に、求めなかった富などもくださったのです。

私達には賜物が与えられている

神の国と神の義

    1.さて、私達は神に何を求めるでしょうか? イエスは マタイ6:33 まず神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものはすべて、それに加えて与えられます。 と言われました。そして マタイ7:7 求めなさい。そうすれば与えられます。 とも言ってくださいました。

    2.ソロモンが与えられた知恵を民衆のために用いたように、私達も神から与えられた賜物をしっかり用いることです。自分の益になるものを求めることが悪いとは思いませんが、人の為になること、またソロモンのように人々のために役立つ知恵を求めるのは大事なことと思います。でも まず神の国と神の義を求めなさい なのでしょう。

すでに与えられている賜物がある

    1.クリスチャンは全員何らかの賜物をいただいています。その賜物に気がついていますか? 牧師・伝道師もひとつの賜物です。癒しの賜物、奇跡を行う賜物というのもありますが、慰めの賜物、奉仕の賜物、教える賜物、献げる賜物などもあるのです。求めることも大事ですが、与えられているものを見過ごしたり、用いないのはいかがなものでしょうか。

    2.賜物は伝道のため、教会を建て上げるために与えられています。また、伝道するときには不思議に知恵が与えられるものです。聖霊が働いて語るべき言葉が与えられることがあるものです。

● 私達もソロモンほどではなくても、神から特別な知恵をいただいたと思える時があるのではないでしょうか?

★ 神はそれぞれの働きにふさわしい賜物を与えてくださいます。神のために働こうとするとそれに見合った賜物与えられるものです。