主の恵みの年を告げるために

礼拝メッセージ

説教者：八木原海先生
2023.8.27礼拝説教
説教題『主の恵みの年を告げるために』
【説教箇所】ルカ４：１８ – １９

〈新改訳2017〉
4:18 「主の霊がわたしの上にある。貧しい人に良い知らせを伝えるため、主はわたしに油を注ぎ、わたしを遣わされた。捕らわれ人には解放を、目の見えない人には目の開かれることを告げ、虐げられている人を自由の身とし、
4:19 主の恵みの年を告げるために。」

ルカ４：１８ – １９

　今は主の恵みの時です。私達は告げ知らせているでしょうか。「イエス様を信じよう、救いがあるよ」と、恵みの時に言うことができるし、それは今、実現するのです。年末のアメ横でお菓子の大サービスをしているお店の人がよく中継されます。お菓子の上に重なるお菓子、「今だけ！」ということでお客さんは足を止めているようです。私達も「今」イエス様のことを伝えていきたいです。なぜなら「今」は、イエス様の恵みを、浴びるようにいただける感謝な時だからです。
　神様への礼拝は、元々は、今とは違いました。届きそうで届かないような歯がゆい距離感だったのです。十戒が与えられたシナイ山では、聖なる境界線が設けられ、一般人立ち入り禁止でした。祭司でさえも身をきよめました。モーセに与えられた契約を通して、人は神を知ったのです。

　また、イザヤ書を読むと、神によって建てられたイスラエルの国は、他の国々を前に、心がしなえ、信仰も失いかけていました。預言者イザヤが神から聞いた言葉を語っても、ほとんどの人は真面目に聞かなかったでしょうから、預言者は大変な務めであったはずです。
　こう思うと私達には、信じた時から、復活のイエス様がずっと一緒にいてくれるのでありがたいです。そして聖霊は私達の信仰を励まし、教え、私達がイエス様のすばらしさを表すことを助けてくださいます。感謝し、祈り、主をほめることは、いつでもどこでもできるのです。
　加えて、宣べ伝えていく働きにも加えられています。そのお手本はイエス様です。今日の箇所でイエス様は、ナザレの会堂の礼拝でイザヤ書の巻物を手渡され、今日私達が読んでいる聖書箇所にあたる部分を読み、「今日、この聖書の言葉が実現しました」と言いました。聖書の言葉が、イエス様を通して実現しているということです。

主の霊を受ける

　最初にわかるのは主の霊を受けて、主から遣わされているということです。
4:18前半 「主の霊がわたしの上にある。
　霊という言葉は捉えるのが難しいです。心、体、精神、行動、習慣、自我など霊に近い言葉はあり、どれも霊を表しきれません。そして、それぞれに専門家がいますが、人間は霊の専門家にはなれないのです。霊は純粋な神様の領域だからです。どこと問われても答えがたいですが、私達の内には目に見えない霊があり、その専門家は神様なのです。
　先週の日曜、ユース花火大会が行われました。外は明るかったですが、意外と花火は鮮やかに見えました。参加したユースの一人一人にも、今後加わるユースにも、それぞれ、体や心とは異なる、神様の大事にされている霊があることを覚えます。そして霊が神様に養われていってほしいと願います。
　主の霊を受けた人とは、霊の専門家である神様から認められた者のことを言います。神の子であるイエス様は当然、私達の霊をダイレクトに扱うことができるお方です。私達はイエス様に霊が預けられている状態とも言えます。イエス様に安心をもって歩んでいきたいです。そしてこの恵みの時、多くの人の霊に救いが訪れてほしいと願います。

実生活の変革

　霊の救いは、霊だけにとどまらず、私達の実生活に影響力があります。そのことをみなさん経験されているでしょうか。
　４：１８後半　貧しい人に良い知らせを伝えるため、主はわたしに油を注ぎ、わたしを遣わされた。捕らわれ人には解放を、目の見えない人には目の開かれることを告げ、虐げられている人を自由の身とし、
　貧しい人に良い知らせ、捕われ人に解放、目の見えない人の目を開かせるというこれらの事柄は、確かにイエス様が地上の生涯でなさいました。しかし実生活が変化するという意味では、その時だけでなくて、今も起こると証できるのではないでしょうか。私自身今振り返ると、小学生の時救われた後、少しばかり明るく、そして前向きに生きる力をイエス様にいただいていると感じます。　川崎一という人は、鉄道会社に勤めていた時、同僚がいつもと違う様子だったそうです。尋ねると、キリスト信仰を持っていることを知り、それがきっかけで川崎一は信仰を持ち、後に牧師になりました。親しい人の「何か違う」ことが他の人にも伝わっていくのです。
　霊が変わると私達の生活も変わります。逆境を数えてみたら、私達は証すべきことも多く数えられるのではないでしょうか。貧しさの中での感謝、誰かに虐げられる状況での神への従順、先行きが見えない中にあって主の希望と前向きな言葉に目を留めることなど、霊の救いは私達に影響を与えていることを置覚えたいです。このことを証していこうではありませんか。