生まれる前からすごいイエス様
マタイ1:1-2,6,16-17

生まれる前からすごいイエス様

礼拝メッセージ

説教者:八木原海先生
2023.12.3礼拝説教
説教題『生まれる前からすごいイエス様』
【説教箇所】マタイ1:1 – 17

〈新改訳2017〉
1:1 アブラハムの子、ダビデの子、イエス・キリストの系図。
1:2 アブラハムがイサクを生み、イサクがヤコブを生み、ヤコブがユダとその兄弟たちを生み、
1:6 エッサイがダビデ王を生んだ。ダビデがウリヤの妻によってソロモンを生み、
1:16 ヤコブがマリアの夫ヨセフを生んだ。キリストと呼ばれるイエスは、このマリアからお生まれになった。
1:17 それで、アブラハムからダビデまでが全部で十四代、ダビデからバビロン捕囚までが十四代、バビロン捕囚からキリストまでが十四代となる。

マタイ1:1 – 17
生まれる前からすごいイエス様

生まれる前から

 新約聖書の最初に福音書があります。福音書には、イエス様の言葉や行われたわざが書かれています。私達は福音書を読むと、イエス様のすごさと、イエス様が私達にとってかけがえのない存在であることを教えられます。しかし、もしこの福音書を、ユダヤ人の人が読んだら、実はイエス様が生まれる前の箇所で「すごい」と言うはずです。それが今日の系図と呼ばれる箇所です。

受け継ぐこと

 ユダヤ人たちは、言い伝えや、血のつながりを大事にしていたと言われています。言葉で伝えて、文字で書き残して、儀式にして受け継ぐことで、先祖の代のものごとを、蓄積しながら子孫に保存していくことができました。子孫は、今自分の人生を生きているように思えても、先祖の残した足跡の延長に自分がいるという思いを持つことができます。系図は、血のつながりを書き連ねているので、ユダヤ人は系図を見る時、子孫が先祖からどんなものを受け継いでいるのかに目を留めるのです。なぜ、イエス様の系図が特別なのか、見ていきましょう。

①罪深い世界に生まれる

 イエス様は罪深い世界に生まれてくださいました。3-6節、10節を読みましょう。

1:3 ユダがタマルによってペレツとゼラフを生み、ペレツがヘツロンを生み、ヘツロンがアラムを生み、アラムがアミナダブを生み、アミナダブがナフションを生み、ナフションがサルマを生み、サルマがラハブによってボアズを生み、ボアズがルツによってオベデを生み、オベデがエッサイを生み、エッサイがダビデ王を生んだ。ダビデがウリヤの妻によってソロモンを生み、
1:10 ヒゼキヤがマナセを生み、マナセがアモンを生み、アモンがヨシヤを生み、

タマル、ラハブ、ルツ、ウリヤの妻といった女性たち、また、預言者を迫害したマナセ、悪王と呼ばれるアモンもいて、男女混合、聖俗混合という珍しい形の系図です。まるで私達の社会を映しているようです。罪深い世界にイエス様は生まれてくださる目的がありました。

②キリストはメシヤのこと

 ユダヤ人たちは、メシヤという呼び方で昔から救い主を待っていました。キリストとはメシヤのことです。6節と16節を読みましょう。

1:6 エッサイがダビデ王を生んだ。ダビデがウリヤの妻によってソロモンを生み、1:16 ヤコブがマリアの夫ヨセフを生んだ。キリストと呼ばれるイエスは、このマリアからお生まれになった。

 「ダビデ」「キリストと呼ばれる」とありますが、メシヤについて言っていて、ユダヤ人たちは、旧約聖書や様々な伝承をもとに、「新しい世界を切り開いてくれる救い主が、やがてダビデの末裔から起こされる」と信じて待ち望んでいました。ですから、ユダヤ人たちは、系図を見て、イエス様こそ待ち望んでいた救い主だとわかるのです。私達も、イエス様が救い主だということを感謝して受け止めましょう。

③神様のタイミングで生まれる

 17節を読みましょう。

1:17 それで、アブラハムからダビデまでが全部で十四代、ダビデからバビロン捕囚までが十四代、バビロン捕囚からキリストまでが十四代となる。

 「十四代」「十四代」「十四代」とあります。神様が御手の中で歴史を治めてくださっていたことを感じませんか?系図は、血のつながりを表すだけではなく、イスラエルの歴史も表しています。どの期間も神様はイスラエルと共におられただけでなく、イエス様が生まれることも約束してくださっていました。神様のタイミングで、イエス様が誕生されるのです。

ついに生まれる

 生まれる前からすごいイエス様はついに生まれるというのが次の箇所です。

1:18(前半) イエス・キリストの誕生は次のようであった。

 系図の箇所の後、イエス様誕生について書かれていて興味深いのですが、今日はそこまで読みません。アドベント第一週の今日、私達が見た箇所からどんなことを思われたでしょうか?

★まとめ
 イエス様は、罪ある世界を認めたうえで、人の罪を赦すためにお生まれになります。神観を変えるようなイエス様に感謝していきたいです。また、そのお方はメシヤという呼び名で待ち望まれていた救い主であることも見ました。神様は、人に対して大きな計画を持っておられて、歴史を通して人と共におられただけでなく、神様のタイミングで、救い主イエス様の誕生も計画してくださっていました。圧倒的な神様のみわざを、私達はあがめます。今週も聖霊に励まされ、感謝しつつ、大いなる神様に賛美をもって歩んでいきましょう。