神の導きに従って歩み出す
2021/11/14 礼拝説教
【テーマ】 神への従順
【説教題】 「神の導きに従って歩み出す」
【聖書箇所】 創世記12章
12:1 【主】はアブラムに言われた。「あなたは、あなたの土地、あなたの親族、あなたの父の家を離れて、わたしが示す地へ行きなさい。
創世記12章
12:2 そうすれば、わたしはあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大いなるものとする。あなたは祝福となりなさい。
12:3 わたしは、あなたを祝福する者を祝福し、あなたを呪う者をのろう。地のすべての部族は、あなたによって祝福される。」
12:4 アブラムは、【主】が告げられたとおりに出て行った。ロトも彼と一緒であった。ハランを出たとき、アブラムは七十五歳であった。
12:5 アブラムは、妻のサライと甥のロト、また自分たちが蓄えたすべての財産と、ハランで得た人たちを伴って、カナンの地に向かって出発した。こうして彼らはカナンの地に入った。
12:6 アブラムはその地を通って、シェケムの場所、モレの樫の木のところまで行った。当時、その地にはカナン人がいた。
12:7 【主】はアブラムに現れて言われた。「わたしは、あなたの子孫にこの地を与える。」アブラムは、自分に現れてくださった【主】のために、そこに祭壇を築いた。
○ 人生はよく「旅」にたとえられます。現代の旅行は飛行機や新幹線などでかなり早く行くことができますし、行く前からネットなどで情報を仕入れることができます。しかし、昔はほとんど情報もなく、安全の保証さえありません。水や食料も手に入れるのは容易ではなかったのです。そういう時に神様のお声を聞いて旅立ったアブラム(アブラハム)を今日からしばらく見てみたいと思います。
神の声を聞く人、アブラム
神からの声がかかる
1.最初アブラムの住んでいたのはウルというところでした。そこからカナンの地を目指して旅立ち、ハランまで来てそこに定着しました。そのことは 11:31 テラは、その息子アブラムと、ハランの子である孫のロトと、息子アブラムの妻である嫁のサライを伴い、カナンの地に行くために、一緒にカルデア人のウルを出発した。しかし、ハランまで来ると、彼らはそこに住んだ。
と書かれています。
2.なぜ、父テラは家族を連れてカナンに行こうとしたのかは書かれていませんが、神の声を聞いて出たのではないと思われます。当時は食料などの豊かなところを求めて移動することが常でしたからカナンの地が良い地と知って行こうとしたのでしょう。しかし、ハランも良かったのか、ここで定着していました。
3.父テラが亡くなってアブラムに神の声がありました。 あなたは、あなたの土地、あなたの親族、あなたの父の家を離れて、わたしが示す地へ行きなさい。
・・・ と。
どのようにして神の声を聞くのか?
1.「神の声ってどのようにして聞くのですか?」という質問を受けることがあります。テレビで神がかり的になって神のお告げを聞く様子が映し出されることがありますから、神の声を聞くというのはそのようになるのだと思っている人がいます。果たしてアブラムはそのようにして聞いたのでしょうか?
2.この聖書箇所にはただ神からお声があったように書かれています。エデンの園でのアダムとエバは神と親しく話ができたようですが、追い出されてからは様子が変わっています。でも神からの語りかけがありました。聖書ではそのような神の語りかけが多々出てきます。
3.聖書が完結した頃からでしょうか、神は聖書を通して語りかけてくださるようになっています。
神の声に従う人、アブラム
動き出す勇気
1.アブラムはその神のお声に従います。ということはその声が神の声だということをアブラムは知っていたのです。あるいはそれ以外の声はなかったのでしょう。 わたしが示す地へ行きなさい という言葉を信じて出発するのです。
2.今度はカナンの地が良い地だから生活するのに適しているという自己判断してカナンへと向かったのではありません。神の言葉に従ったのです。神にどのような意図があったのでしょう。ここから信仰の父アブラハムの人生が始まります。そして、選民イスラエルの歴史が始まるのです。
3.
ですから、信仰は聞くことから始まります。聞くことは、キリストについてのことばを通して実現するのです。
ローマ10:17
とあるとおりです。
神に従うか、人に従うか
1.新約聖書でもアブラハムのことを
信仰によって、アブラハムは相続財産として受け取るべき地に出て行くようにと召しを受けたときに、それに従い、どこに行くのかを知らずに出て行きました。
ヘブル11:8
と紹介しています。
2.神がなぜアブラムをカナンの地に導かれたのかわかりません。土地が豊かであったことは確かなようですが、神には神の計画があります。ウルやハランという偶像崇拝をしていた地を離れ、また親族とも別れ、真の神を語り伝える民族を造り上げるためだったのでしょう。
3.それにしても知らない地へ出て行くのは冒険です。命の危険もあるかも知れません。しかし、彼は神に従ったのです。一方ロトはどうでしょうか? ロトも彼と一緒であった。 と、ロトは神と一緒とは書いていないのです。アブラムに着いていっただけなのです。
祭壇を築く人、アブラム
無条件に良い土地ではなかった
1.アブラムが導かれて行ったカナンの地は誰も住んでいない「0」の地ではありませんでした。 当時、その地にはカナン人がいた。 ということは、ここにも偶像礼拝があるのではないでしょうか。神が導かれるからそういう問題の無い、良い地だというわけではないようです。私たちにもこうした経験があるのではないでしょうか? 神に導かれて入った会社に色々問題があったとか、この人と結婚したけど色々問題があったとか。
2.それでも、
【主】はアブラムに現れて言われた。「わたしは、あなたの子孫にこの地を与える。」
創世記12:7
と、あるのです。神はその地を祝福しておられるということです。どのような祝福かはわからないまま、アブラムはこの言葉を素直に信じて出発したのです。
礼拝の場を築いた
1.その地に入った アブラムは、自分に現れてくださった【主】のために、そこに祭壇を築いた。
とあります。「神よ、約束されたところまで来ましたが、すでにここはカナン人の土地となっているではありませんか」と神に嘆いたわけではありません。また親族のいるよく知っているハランに帰ろうとしたわけでもありません。そこに祭壇を築いたのです。彼の礼拝の場所が築かれました。
2.彼は神に感謝したということです。まだまだ大変な場所なのかも知れませんが、そこが彼の礼拝の場所ともなったのです。つまり、その場所に神を迎えたということです。
● 私たちの職場や家庭も礼拝の場所です。 わたしが示す地へ行きなさい
と、主が言われるところに信仰をもって行くのです。その場所に祭壇を築き、神を迎えるのです。神の臨在のあるところが神に祝福された場所なのです。
直に御声を聞くことがまず無い今の時代にあっては、神は聖書と聖霊によって導かれます。
★ 神はあなたと家族を祝福しようとされています。そして、そこに留まらず、もっと多くの人の祝福のためにあなたを導かれるのです。神の導きに従う信仰を持ちたいですね。
- アブラムはどこからどこへ、そしてカナンの地へと来ましたか?
- アブラムは神からどのように言われて旅立ちましたか?
- カナンの地はどのような地でしょうか?
- あなたにとってカナンの地はどこだと思いますか?
- あなたの場所に神を迎えていますか?
Posted by shinnakano
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