あなたはわたしの愛する子
2025/1/26 礼拝説教
【テーマ】 神のひとり子イエス
【説教題】あなたは私の愛する子
【聖 書】マルコ１：９－１１
【説教者】藤井敬朗牧師
1:9 そのころ、イエスはガリラヤのナザレからやって来て、ヨルダン川でヨハネからバプテスマを受けられた。
1:10 イエスは、水の中から上がるとすぐに、天が裂けて御霊が鳩のようにご自分に降って来るのをご覧になった。
1:11 すると天から声がした。「あなたはわたしの愛する子。わたしはあなたを喜ぶ。」
○ マルコが福音に感動して福音書にまとめたのですが、この福音書の始まりにバプテスマのヨハネが登場し、そのヨハネからイエスは洗礼を受けられています。
神が人となられた
イエスはバプテスマを受けられた
１．バプテスマのヨハネは悔い改めのバプテスマを授けていました。つまりユダヤ人に正しい信仰への復帰を願い、不信仰の罪を悔い改めるように説いていました。そんな時にイエスが洗礼を受けに来られて、ヨハネがイエスに洗礼を受ける必要のないことを認めても、イエスはご自身から受けることを願われました。
２．イエスの中にも罪があるのでしょうか？ いいえ、ありません。原罪もありません。イエスは完全で一切の罪と無関係のお方です。そのイエスが洗礼を受けられた以上、そこには大きな意味を持つはずです。
神の子が全ての人のために来られた
１．イエスが洗礼を受けられたことだけを見るとイエスも私たちと何ら変わらないようにしか見えません。それではイエスご自身が「神の子」であり、このことが「福音」であるとは言えません。イエスがこの地上に人としておいでになったのは、贖いのため、身代わりのためです。そのためには身代わりになれる人間、しかも罪のない状態でおいでにならねばなりませんでした。
２．マルコはこの時にイエスに起こったことを書き記したのです。イエスが神の子であるにもかかわらず、へりくだって人となって下さったことを、しかし、明らかに預言の成就であり、神の子であること、福音であることを伝えようとしたのです。
天から光が差し込んだ
天が避け光が差し込んだ
１．イエスが洗礼を受けられた時、天が裂けたと書かれています。これは「裂けつつある」とも訳せる言葉でここから福音が始まるのです。雲が裂け、スーッと日の光が差し込んでくるような光景です。そして、ここから黒雲はどんどん裂けていくのです。
２．この時まで地上は暗闇でした。イエスという真の光によって世に光が来たのです。黒雲に閉ざされていた時は、「天が見えない時代」、「神が見えない時代」、「神の業が見えない時代」でした。
３．この時まで天は閉じて、私たち人間を受け入れようともしませんでした。また、天の祝福も降ってきませんでした。しかし、ここに天は裂け始めたのです。天からの祝福が降ってきたのです。 イザヤ64:1 ああ、あなたが天を裂いて降りて来られると、山々はあなたの御前で揺れ動きます。 の祈りが実現したのです。イエスは成長しておられるときもこの御言葉を聞いて大きくなられたでしょう。ここにこの御言葉は実現したのです。イエスによって天が見えたのです。私達も祈りの実現を見たいものです。
新しい時代が来た
１．まるでイエスの十字架の時に神殿の幕が裂けた（マタイ27:51 すると見よ、神殿の幕が上から下まで真っ二つに裂けた。地が揺れ動き、岩が裂け）のと同じ状況です。イエスが罪人と同じようになって下さったことで、贖いの業が始まったのです。
２．聖霊が鳩のようにおいでになったことは、 創世記1:2 地は茫漠として何もなく、闇が大水の面の上にあり、神の霊がその水の面を動いていた。 の天地創造の御言葉のようです。イエスに聖霊は臨まれ、新しい創造が始まったことを知らせました。イエスによって人間に新しい時代が来たのです。
救いが実現した
約束のひとり子
１．天から聖霊が鳩のようにおいでになったばかりか、神の声が聞こえてきたのです。 「あなたはわたしの愛する子。わたしはあなたを喜ぶ。」 と。神ご自身がイエスのことを「子」と呼んでおられるのです。
２．創世記 22:2 神は仰せられた。「あなたの子、あなたが愛しているひとり子イサクを連れて、モリヤの地に行きなさい。そして、わたしがあなたに告げる一つの山の上で、彼を全焼のささげ物として献げなさい。」 とありますが、アブラハムにとってイシュマエルも子どもでした。しかし、神は「ひとり子」とイサクだけを言われました。それが約束の「ひとり子」なのです。イエスも約束のひとり子なのです。
３．イエスはそのイサクのように父なる神に従い、十字架にささげられるのです。しかし、イサクの命が救い出されたように、イエスは復活されたのです。
愛する子
１．イエスを「愛する子」と呼ばれた神は、私たちのことをも同じように呼んでくださいます。どうしてでしょうか？ イエスによって天が裂け、私たちは神と親しく交わることが出来るようになったのです。そればかりか、イエスに聖霊が臨まれたように、私たちにも聖霊は臨んでくださるからです。
２．それは私たちが神のものを相続する者としていただいたということです。かろうじて天国に入ることが出来るようになったのではありません。天国の祝福をいただくことが出来るようになったのです。まさに神の子として認められたのです。どれほどの祝福でしょうか。
３．イエスがご自分を聖書に預言されているメシヤであると認識し、御言葉に従順に従い通してこられたから、私たちに救いが及んだのです。神の子イエスが私たちの身代わりになって下さったから、私たちも神の子とされたのです。
● あなたの心にイエスという光は差し込んでいますか？
光を受けたあなたはどのように生きることを決めますか？
★ イエスの従順が私たちを幸せにしているのです。私たちも神の子とされたのですから、イエスのように父なる神に従順に歩むべきではないでしょうか。