子どもの発達に必要な愛

子育て通信

マスクのために

 9月の子育ての会を9月11日(金)に開きました。会をひとまず終えて、自由な語り合いの中で、お母さん方のお話しを聞いていると、子ども達がコロナ禍の影響をかなり受けていることを感じました。特に幼い子ども達に関しては本当に気になります。
 幼稚園の子ども達は、マスクで先生やお互いの表情が見えないことが子ども達から笑顔を少なくさせているようです。また、何をしたら良いのかさえもわからなくさせていることを知りました。表情を読み取ることは大事なことだなあと改めて感じた次第です。
 子ども達が手をつないだりすることが禁じられたり、給食の時にはしゃべってはいけないと言われたり、音楽も歌ってはいけないということでマスクをしてハミング、あるいは心で歌うようにと言われたりしたようです。

子どもの発達が心配

 子どもは叫んだり暴れたり、群れ合ったりして育つものなのですが、それが禁じられるということは本来の子どもの発達を妨げることになると思います。しかも、幼い子どもにとって、親子のコミュニケーションはもちろんですが、他の人、子ども達とのコミュニケーションを学ぶ大事な時期です。その大事な発達の一過程をこの後に取り戻せるのかと考えたとき、子ども達に何をしてあげることが最も大事なのか考えさせられました。

 このコロナの問題で子ども達の発達にどんな変化があったのか? 悪い面ばかりではないとも思うのです。夏の暑くなるまでは公園にも親子の姿が多く見られました。
 今までになく家族だけで生活する時間が増えたことは家族の絆を深めたり、普段話せなかったことを話す機会となったと思います。親の知らなかった子どものある面が見えたり、子どもも親の気持ちを知る機会となったりしたのではないかと思います。

 しかし、自粛生活が長引いたためにこの長期休暇のような時期がどんどん不安と化していきました。親御さん達は子どもの勉強の遅れを心配し、子ども達は友だちと会えないストレスを抱えました。しかも、休みではあっても思うように外に出ることができないストレス、ストレス過多はやはり子どもの発達に影響があると思います。

 こういうことを考えていると親子の関係を改めて考えさせられました。子どもにとって大事なものはそう多くはなく、とても基本的な親の愛を考えさせられたのです。やはり子どもは親の愛をたっぷり受けて育つからです。

鳩の夫婦

 手乗り文鳥を手に乗せていて、ふと鳩の親子愛・夫婦愛を思い出しました。
 私は鳩を飼っていたことがあります。中学校に上がる前、近所のお兄さんが「鳩をもらって欲しい」と我が家に来ました。受験勉強のために鳩を飼っていられなくなったということでした。それでつがいの鳩と小さな鳩小屋をもらい、私が飼うことにしました。
 白っぽいつがいで、私になつくには少し時間がかかり、1ヶ月して外に飛ばしてやるとうちに戻って来ず、お兄さんの家に戻ってしまいました。しかし、さらに1ヶ月後に外に出してやると、その時からはうちに戻ってくるようになりました。そうなるとかわいくてかわいくてなりませんでした。学校から帰って、庭に出て鳩を出してやるとしばらく高く飛び回って、戻ってきます。そして、私の頭や手に乗ってくるのです。

鳩の子育て

 その夫婦(つがい)が卵を産みました。楽しみでなりません。20日ほどして2個の卵のうち1個がかえり、赤ちゃん(ひな)の誕生です。残念ながらもう一個は無精卵でした。捨てるしかありませんでした。
 そこから私は鳩の子育てを見ることになりました。鶏の雛・ヒヨコは卵からかえるとすぐにエサをついばみ出すらしいですが、鳩の雛(ひな)は立ち上がることもできず、羽毛も薄くて本当に弱々しいのです。親鳩はエサを口移しで与えているように見えるのですが、バタバタし、首を上下に動かしたりして吐き出すようにして与えています。後に知ったのですが、鳩は他の鳥と違って、「ミルク」を雛に与えているのだそうです。体の中で作られるミルク(ピジョン・ミルク)を吐き出すようにしてくちばしのところに持って来て、それを雛鳥に与えます。しかもこのピジョンミルクはオスの鳩からも出るのです。
 鳩は夫婦で卵を温め、生まれた雛には夫婦でミルクを与えるのです。私は中学生時代にこのような鳩の姿を見て色々学んだ気がします。

鳩の夫婦愛

 そうそう、鳩は一生その伴侶を替えないと言います。生涯一夫一婦なのだそうです。確かに私が飼った30羽くらいの鳩もそうでした。夫婦になるともう替わることがありませんでした。
 ある時、鳩を外に出して飛ばして、学校に行ったのですが、嵐のような天気になり、私は大変気になって学校から戻りました。私が戻るとみんな屋根の上から一斉に私の方におりてくるのです。肩や頭、手に乗ってくるのですが、一組の夫婦(つがい)のメスがいないのです。ドキッとしました。全ての鳩を小屋に入れたのですが、どうしてもその夫婦のオスの方が小屋に入りません。そして、また空高く舞い上がるのです。そしてまた戻ってきました。が、小屋に入りません。その夜、私は小屋の屋根にいるこの雄を捕まえて無理やり小屋に入れました。次の日も次の日もこのメスは帰って来ません。一週間ほど経ったでしょうか?
 意気消沈しているこの雄に別の若いメスを近づけてあげました。新たなつがいにしようと思ったのです。が、全くこのメスを受け入れず、どうにもなりません。エサもまともに食べません。

 そうしてある日、なんとあのメス鳩が我が家の屋根にとまっていたのです。あの嵐の日にどこかの鳩小屋に紛れ込んでいたのかも知れません。離してもらって帰ってきたのでしょう。
 私は急いでオスの方を出してやりました。するとすぐにあの伴侶を見つけて、なんと二羽は高く高く舞い上がっていったのです。見ているだけでそれが「とても嬉しい!」という気持ちだとすぐにわかりました。
 しばらく飛んで舞い降りてくるとすぐに小屋に入りました。エサを与えるとあの食欲を失っていたオスの方もパクパク食べるではありませんか。そして、自分たちの巣箱に戻ったのです。ほんとうに感動しました。
 鳩は伴侶を生涯大事にするということを実際に飼ってみて知りました。それが「平和の鳩」というイメージになったのでしょうか?

夫婦の平和をつくる

 夫婦の平和は家庭の平和だと思います。子どもにとって両親の仲の良いことが心の安定に繋がることは教育の世界では当たり前のことで、どなたも知っておられることかも知れません。
 しかし、夫婦も人間ですから時として行き違いもあります。何しろ相手は異性ですから基本的に理解は難しいのです。
 神様はなぜ同じ人間なのに男性と女性という不思議な存在をお造りになったのかと思います。その違う二人が出会い、結婚するのは神様の不思議な計画としか言いようがありません。
 違う二人が、好きになったとしても「愛」にはまだほど遠い「恋」です。そこから本来の人間に必要な「愛」を作り上げていくのです。夫婦が互いに「愛」を成長させていく中、子どもはその「愛」を見て、受けて、成長していくのです。
 夫婦の愛が家庭に平和をつくり、子ども達はその平和の中で愛を学んでいくのです。

 子どもたち。私たちは、ことばや口先だけではなく、行いと真実をもって愛しましょう。

ヨハネの手紙第一 3:18

子育て通信

Posted by shinnakano